アゲハはPD700Rカスタムの片手を手に取る
アゲハは両足に妖気を籠め、フブキはジェットブーツをふかして飛び、
パワードスーツの手を掴んで再び進んだ
両脇に木々が立ち並ぶ道中に、ガシャガシャガシャというゴツい騒音が響く
ジンペイ「ウヒョーッ!」
コマ「すっごく速く走れるね!」
その音はパワードスーツに乗ったジンペイ、コマ、マタロウの3人の音だった
マタロウ「これならすぐに…」
その瞬間、マタロウの足に稲妻の様な痛みが迸る
マタロウ「えひゃいっ!?うわっ!!」
ズデンとこけるマタロウに、2人が足を止めて振り返る
ジンペイ「どうした?」
マタロウ「わかんない……急に足がピーンッてなって…」
すると、通信機からピピピッと音と共にタツヒトの声が上がる
タツヒト『此方タツヒト。此方タツヒト』
マタロウ「阿波戸先輩!」
タツヒト『君達……まさか、パワードスーツ1号、2号、3号を使っているのか?』
コマ「あっ、はい!」
タツヒト『それは失敗作だ!』
「「「えっ!?」」」
衝撃の発言に3人はギョッとなる
コマ「もしかして壊れているんですか…?」
コマは不安気な声でタツヒトに尋ねる
タツヒト『壊れてはいないが、何かしらの不具合がある』
タツヒト『因みにパワードスーツ3号は、走るとすぐ足が吊るんだ』
マタロウ「パワードスーツなのに!?」
マタロウは吃驚して突っ込む
タツヒト『そしてパワードスーツ2号は…』
コマ「もげげぇっ!?!」
コマの顔が青ざめ、瞳からハイライトが失せる
マタロウ「コマ君!?」
コマ「…わ…脇腹が痛いよぉ……」
タツヒト『2号は、走るとすぐ横っ腹が痛くなる』←
マタロウ「パワードスーツですよねぇ!?」
またまたギョギョッとなり突っ込むマタロウ。
すると、先頭を走っていたジンペイが片手をスッと上げて立ち止まった
ジンペイ「……ちょっとタンマ」
2人も立ち止まる
マタロウ「ジンペイ君のパワードスーツにも不具合が?」
ジンペイは掌でパカリと頭を開く
ジンペイ「アッツい……」
なんと頬ががりがりに扱け、カラッカラに干乾びたジンペイの姿があった
ジンペイの周りにはむわむわとした熱気が漂っている
マタロウ「うわっ!?」
コマ「なんか痩せてる!?;」
2人は引き気味にジンペイを見やる
タツヒト『パワードスーツ1号は、着用すると発汗と脂肪燃焼を促すんだ』←←
マタロウ「着ると痩せるのがパワードスーツ…?」
マタロウ「否っ⤴バウアァァァ!!」←
マタロウはパワードスーツを着込んだままグインと背中を仰け反らせ、
素早く起き上がってポーズを決めた←
マタロウ「それもうダイエットスーツって呼んでも可笑しくないですよねっ!?」
すると、またもや稲妻の様な痛みが足を迸る
マタロウ「えひゃいっ!?ぎゃああああっ!!また足吊ったぁぁぁぁ!!」
マタロウはバタンと地面に倒れ込み、膝を抱えて痛みに悶え苦しむ
コメント
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ありゃ…続き待ってます