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第10話
〖紅魔館行くか〗
――博麗神社。
三人でお茶を飲みながら、のんびりとした時間を過ごしていた。
魔理沙「んー……」
霊夢「何よ」
魔理沙「紅魔館行くか」
霊夢「は?」
亜霊夢「え?」
魔理沙「レミリア達の反応見てみたいんだぜ」
霊夢「悪知恵だけは働くわね、ほんと」
魔理沙「面白そうだろ?」
霊夢「面白そうって理由で行動するな」
亜霊夢「……あなたの世界でも変わらないのね」
魔理沙「当然だぜ!」
霊夢「当然じゃないわよ」
魔理沙「ほら、咲夜なんか絶対固まるぜ?」
霊夢「レミリアは面白がりそうね」
亜霊夢「パチュリーは?」
魔理沙「多分、真っ先に『並行世界かしら』とか言い出すんだぜ」
霊夢「ありそう」
亜霊夢「ふふっ」
魔理沙「よし、決まりだ!」
霊夢「勝手に決めないでよ」
魔理沙「どうせ暇だろ?」
霊夢「否定できないのが腹立つわね」
亜霊夢「私は別に構わないわ」
魔理沙「決定!」
霊夢「人の話聞きなさいよ……」
そんな他愛ないやり取りをしながら、三人は空へ飛び立つ。
途中。
亜霊夢は二人の後ろ姿を見ていた。
魔理沙「おーい、置いてくぜー!」
霊夢「さっさと来なさい!」
亜霊夢「……ええ」
その声に。
一瞬だけ。
二年前の記憶が重なる。
『おーい、霊夢ー!』
『異変だぜ!』
『またあんたなの?』
そんな、当たり前だった日常。
亜霊夢「……」
しかし。
今、前を飛ぶ魔理沙は。
幻でも、夢でもない。
確かにそこにいる。
亜霊夢「少しだけ……」
亜霊夢「甘えても、いいわよね」
誰にも聞こえない声。
その呟きは風に溶けた。
そして。
霧の湖の向こう。
紅い悪魔の館――紅魔館が見えてくる。
その頃。
紅魔館では。
レミリア「暇ねぇ」
咲夜「お嬢様、お茶のおかわりです」
パチュリー「静かでいいじゃない」
美鈴「平和ですね~」
小悪魔「ですね~」
フラン「誰か遊びに来ないかな~」
誰も知らない。
これからやって来るのが。
博麗霊夢。
博麗霊夢。
霧雨魔理沙。
という、理解するだけで頭が痛くなりそうな組み合わせであることを。
コメント
1件
第10話「紅魔館行くか」読みました! 魔理沙のノリで始まった「異世界霊夢お披露目会」、もう最高でした(笑)霊夢の「面白そうって理由で行動するな」ってツッコミに全力で同意したくなるけど、結局三人で飛び立つのが好きです。 亜霊夢が前を飛ぶ魔理沙を見て「甘えてもいいわよね」って思うところ、じんわりきました……彼女にとっては夢みたいな時間なんだろうな。 そして紅魔館組がまだ何も知らずに「暇ね~」って過ごしてるギャップが面白すぎる。このあとの反応、楽しみにしてます! ifさん、続きも楽しみにしてますね!