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いやぁ、どうしよう。何してるんだろう、私。ここにセピアと一緒に突っ立ってヴァネッサとルイがイチャイチャしてる所を眺めている。馬鹿なのかしら、私。
「エナ、大丈夫ですか?眉間に岩……間違えました、シワがよってますよ……?」
あら、私、そんな酷い顔に?私は自分の眉と眉の間を触った。本当ね、酷いシワ。まるでおばぁさん。
ってそんな馬鹿馬鹿しいこと考えてるんじゃないわ。私はほっぺをパンパンと叩き、ルイ達のいる部屋に突撃した。
「え、エナ?!何してるんですか?!」
セピアの叫び声が聞こえたけれど、そんなの無視無視!
私はズカズカと入って行き、ヴァネッサとルイの前に立ちはだかった。
「ちょっと?ヴァネッサ?何してるのかしら。私のルイをもて遊ばないでくれないかしら。」
ヴァネッサは、私を見るなり目を大きく見開き、
「ふぁ、ふぁぁ?は?なんであんたがいるのよっ?!」
いや、「なんであんたがいるのよ?!」じゃないのよ。バカじゃないの。
「あぁ、もう。そんなのこっちが聞きたいわよ。正直に答えて。ルイに何したの?」
「は?何故私があなたの質問に答えなければいけないの?私とルイ様のイチャイチャラブリータイムに口を出さないであそばせ?」
なんやこいつ。イチャイチャラファサータロー?ネイミングセンス無っ!
まぁまぁ、そんな事はさて置き、こんなバカ、私の語彙力&物理的な思考力で押し倒しちゃえばいいじゃなぁい♡私は肩にかかった金色の髪をサッと後ろにはらった。
「ふぅん。誰が決めたの?そんなこと。」
は?ヴァネッサがそんな事を言いたいように汚い口をぽかんと開いた。
「あれ?聞こえなかったのかしら。だ、れ、が、ル、イ、と、イ、チ、ャ、イ、チ、ャ、し、て、い、い、っ、て、言、っ、た、の?」
私はヴァネッサの耳にそう囁いた。ヴァネッサは言葉に詰まりながら私に言い返してきた。
「そ、そんなの、わ、私に決まってるじゃない?こ、こ、この私が、命令したの、よ……!ってムギュ」
私はムチムチと太ったヴァネッサの頬をガチッと掴んだ。
「さぁ、そんなあなたに質問よ。私、この王国の王の息子の婚約者、佐々木絵奈とこの王国の王の部下の娘のヴァネッサ、どちらが権力を持っているでしょうか?考える時間は0.1秒です!」
0.1!
「はい!時間です!正解はぁ……」
「この、私!佐々木絵奈様です。あなた、ヴァネッサ。今の私の発言に対して何か意義はあるかしら。」
私はヴァネッサの顔にずいっと迫った。ヴァネッサは顔を青くし、
「い、いえ、意義はございませぬわ……ホホホ」
と、ひきつった笑顔を見せた。私は勝ったぁ!と思いながらルイの唇に自分の唇を乗せた。その瞬間、ルイは夢が覚めたように起きて、
「うわーーーーー//////エナァ////何してるのーーーーーー!?!?」
ルイは飛び跳ね、部屋の1番奥まで下がった。
「エナ、これ、何かのドッキリ?ハァハァ」
コイツなんでドッキリなんか知ってるんだ。
「うぅん。ドッキリじゃないよ♡ルイに愛を伝える印♡」
セピアは目にハートを浮かべて、
「やっぱり、ルイ×エナが1番です♡あぁ、一生推しますぅ❣️」
そう言い、セピアは私に飛びついてきた。
ヴァネッサはこっそりと部屋を出ていった。ふふ、やっぱり人を蹴落とす気持ち、素晴らしいわっ✨