「結仁と3人で家族になるんだ。嫌だとか、身分が違うとか、もう何も言わせない」
「本当に……私でいいんですか? 私と結婚したら、理仁さんは、これから先、色んな嫌な思いをすると思います」
「嫌な思いなんてするわけない。もし、何かバカなことを言ってくるやつがいれば、双葉がどれだけ素晴らしい人間なのか、キチンと言い返してやる。だから、何も心配せずに俺に着いてきてくれ」
体中が言い知れぬ感情で溢れ、感謝の気持ちでいっぱいになった。
「理仁さんの胸に飛び込んでもいいですか?」
「もちろんだ。俺は、ずっと……それを望んでた」
もうダメだった。
我慢なんてできなくて、私は理仁さんの胸にしがみついて泣いた。
ずっとずっと抑えていた気持ち、幸せになんてなれないと思ってた気持ち、色んな思いが声と一緒に流れ出した。
「いつだって双葉の側にいる。もう絶対離さない」
理仁さんの唇が、私に重なった。
嬉しい──
素直にそう思った。
「理仁さん、私を幸せにしてくれますか?」
「ああ、必ず。どんなことがあっても、俺は君を守り抜く」
「嬉しい」
「俺には君しかいないんだ」
立ったまま理仁さんにキスをされ、濡れたブラウスのボタンに手をかけた。肩からそれを後ろにずらし、現れたブラもすぐに胸の上へと押し上げた。
昼間、生徒とインストラクターで賑わっているこの場所で、今、私達は淫らなことをしている。
その自覚はあった。
でも、もう止められない。
2人の想いが重なり、こんなにも激しく求め合っていることが嬉しくてたまらなかった。
「ああっ……理仁……さんっ」
「あの時の君の声が忘れられなかった。もう一度聞かせて」
首筋に舌を這わせ、私の胸を好きに揉みしだく理仁さんの行為を、私は恥じらいもなく受け入れていた。
「お願い、私を離さないで。このままずっとあなたと……こうしていたい」
「ああ、離すものか。この体は俺だけのものだ。誰にも触れさせない」
スカートまで脱がされ、理仁さんは下着の中に指を滑り込ませた。
「はぁっ、ああっ……」
「水の中なのにこんなに濡れてる」
「……理仁さんに触れられて、私、気持ち良くて……」
「じゃあ、もっと中に……」
「ああぁっ……理仁さん……そんなにしちゃ……ダメぇ……っ」
指が激しく動くたび、理性はどこかに飛んでいってしまった。
静まり返った広すぎるプール。そこに響くのは、理仁さんの小さな吐息と、私の羞恥心の欠片もない喘ぎ声。
だんだんと大きく揺れ出す光を反射する水面。
吸いつかれ、舌で刺激された胸の頂き。上下の刺激に耐えられず、はしたなく体をそらせ、くねらせ、悶える私。
この体中に広がる快感をどう表現すればいいんだろう。まるで、この世の全ての気持ち良い感覚を、私が独り占めしているような……
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