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「あかり!ボーッとしてどしたの?」
教室の机に肘をついて窓の外を眺める視界に見慣れた黒髪の少女
美咲がひょっと顔を覗き込ませる
「あ…ごめ、考え事してた」
「お昼食べたあと眠くなるよね〜!…また進路のことで悩んでた?」
美咲は私の前の椅子にポンっと腰掛け心配そうに尋ねてきた
「ううん!……実はここ受けようと思ってるんだー」
そう言い放って美咲の前に出した紙は履歴書というやつだ
もう高校を卒業する私は進学するお金もなければ夢もないので就職活動に取り組んでいた
「あ、ここって男女問わず誰でも着れるオシャレな服たくさんあるよね!アパレル目指すんだ!」
「あー、ほとんど此処がいいっていうか、他にもスーパーとか飲食店とかの応募用紙もありまーす!」
「バイトじゃん!」
美咲は両親も裕福で本人も頭も気立てもいいから
こうやって頑張ってるアピしながら、美咲の前ではちゃんとやるんだって顔してるけど
実際はやりたいことなんてない -
あぁーーーーーーー
なにもかもが面倒に思えてくる
友達なのになんでこんなに違うの
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