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「ハチク〜!おいで〜!」

とある朝、すまないに呼ばれた子犬こと、ハチクはしっぽが取れてしまうのではと思うほどしっぽを振り、すまないの元に駆け寄った。

「もう自分の名前覚えたのかぁ〜!偉いぞー!」

と、すまないはハチクの頭をわしゃわしゃ撫でた。

「ふふ、もう仲良しさんですね」

と、エウリは微笑ましいというように見ていた。

「エウリも触ってみる?触ったことないだろ?」

「いいんですか?」

「いいよいいよ!ほら!」

と、エウリはすまないに急かされ、ハチクの頭を撫でた。ふわりと柔らかい毛がくすぐったくて、暖かい。

「ふわぁ・・・っ!暖かいですねっ!」

「でしょでしょ!!」

と、エウリとすまないはそう微笑んでいると、

「朝っぱらからイチャイチャご馳走様〜」

「相変わらず何年経っても新婚夫婦だね!あの二人!」

「そうね。今ならブラックコーヒー飲めるわ」

今から遊びに行く天満と風音と蓬莱は部屋を通り過ぎながらそう話していた。思わず2人は顔を真っ赤に染めた。

✵✵✵✵✵✵

「ほら、取ってこい!ハチク!」

と、すまないはぽーいとボールを投げる。ハチクはそれをしっぽを振りながら取りに行く。 そんな光景をすまないはニコニコと見守っていた。

(もう1人、子供が増えたみたいだなぁ・・・)

すると、ハチクはもう1回というようにボールを咥えていた。

「もう1回?・・・ほら取ってこーい!」

と、すまないはボールを軽く投げる。だが、意外と力が入ってしまったのか、ボールは草むらの中へと。

「あっしまっ!?」

すると、ハチクも草むらへと突っ込んで行った。

「ハチク!?」

驚き、ポカンとしていると、ハチクが帰ってきた。

「あ、ハチク!おかえ・・・」

ハチクはもう1回としっぽを振る。だが、口に咥えているのはボールではなく、

“蜘蛛だった”

「こ、こら!ハチク!!どこで拾ってきたの!?返してきなさい!!!」

思わずすまないの叫びが響いた。

✵✵✵✵✵

《アッハッハッハッ!》

「もー!笑い事じゃないってライト!」

《悪い悪い、つい、な》

と、電話越しの相手、ライトはくすくす笑いながらそう答えた。

《にしても、気になるのは、どうして竹林にその子犬が捨てられていたのか。だよな》

「うん、近くの村には居ない犬だし。一応村人に聞いてみたけど、犬を飼ってる人はいないんだってさ。」

《うーん、謎だよなぁ・・・まぁ、あんま気にしなくていいんじゃないか?》

「んな無責任な・・・」

《まぁまぁ。にしても、俺もそのハチクに会ってみたいな〜今度、会わせて欲しいな》

「うん、いいよ」

と。すまないとライトはしばらく電話でお話しし、電話を切った。

すると、ハチクは電話が終わるのを待っていたのか、ソファに座っていたすまないの元に駆け寄った。

「どーした?ハチク〜?」

ハチクをわしゃわしゃ撫でた。ハチクはハッハッと舌を出し、すまないに擦り寄った。

「ふふ、君は小さい頃の天満そっくりだね?」

すまないはそうハチクに言いながら、頭を撫でた。

ふわふわとした暖かい毛に、窓から降り注ぐ暖かい日差し。

うとうとと瞼が落ちていった。

✵✵✵✵✵

「ただいま帰りました!すまないさ・・・あらあらあらっ!」

買い物から帰ってきたエウリは、ソファで仲良く眠っているすまないとハチクに思わずきゅんとなり花が咲くような笑顔で微笑んだ。

そして、こっそり写真を撮ったのだった。

(・・・スマホの壁紙にしましょ♪)

この後、たまたまスマホを見ちゃったすまないに消して!と言われるのであった。

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