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みぞれもん流石に可哀想…ワタシノシショウコウイウヤツダッタワ
こっちが辛い
──────メテヲ視点──────
「怖がらないで。みぞれさん。」
酷く怖がっているみぞれさんに優しく声をかける。苦しまないように、わざわざ親身になっているというのにみぞれさんは顔を青ざめている。メテヲの親切心をなんとも思わないのか、と少し愚痴を言いたくなったが仕方がないのかもしれない。目の前にしぬ恐怖が広がっているのは恐ろしいことなのだろう。メテヲは死を恐れたことはない。いつ死んだって構わない。役に立って死にたいな、くらいとしか思っていない。
───逆に、みぞれさんはそこまで死に抵抗があるとは思わなかった。その反応に意外性を感じる。
「なんでそんなに死ぬのが怖いの?」
思わず聞いてしまう。もしかしたら意外な反応をすることでメテヲが興味を持つ事で時間を稼ぐ作戦なのかもしれない。が、その場合はプランBにすれば問題は無いだろう。…正直頼れるかは微妙だが。まぁ、背に腹はかえられないだろう。
「…契約、違反だからです。」
みぞれさんの口から出たのは予想外の言葉だった。契約?違反?───どれも予想外だ。それに、みぞれさんが誰かと契約を結んでいるところを見た事がない。…めめさんか?いや、めめさんはそんな契約をする人ではない。じゃあ?…うーん。そんなことを考えても分からないし、本人が目の前にいるのならば本人に聞くのが1番だろう。無意味に思考する時間が惜しい。
「ん?契約ってどういうこと?」
「…まあ、もう魂ごと消えるなら言ってもいいですね。」
そんな意味深なことを言いながらみぞれさんは話し始める。───その前に足は切断しておく。逃げられても直ぐに追いつくことができるように。警戒のし過ぎかもしれないし、もしかしたら仲間が来るまで粘るつもりかもしれない。が、メテヲは確実にみぞれさんを殺す。
「私、初代最高神様と契約をしたんですよ。『人間の自由を認める代わりに神の暴走は私が止めろ』と。」
みぞれさんが苦笑いをしながら言うものだから、メテヲは思ったことをそのまま口走ってしまう。
「───人間のために命をかけたの?バカじゃん」
それはメテヲの本音だった。だが、言うつもりまではなかった。なかったはずなのに。ストッパーが外れたかのようにその言葉はスラスラと吐き出されていく。
「人間なんてただの食料で、力に溺れるし、神に逆らって、都合良くこっち側のせいにする。そのくせして、非常時にはこちら側を頼る。助けてあげたら恩を忘れ、助けなかったら非難される。…助ける価値、あるの?」
止まらない。止まらない。自分の思ったことが心から抉り出され、吐き出される。違う。違う違う。ここまで言うつもりはなかった。───あれ、なんだか頭がおかしくなってきた。さっきまでみぞれさんを殺そうと思ってたのに。なぜだか、殺したくない、なんて自己中な考えが出てくる。何を考えているんだ、メテヲは。目の前にいるのは最高神様に殺せと言われた相手だ。躊躇わずに殺せ。時間は限られているんだ。頭が完全におかしくなる前に。早く、早く早く早く───。
───ザグッグシャッッ
気が狂いそうな気持ちを、殺意に押し当て、無理やりみぞれさんの心臓を貫く。みぞれさんからはドクドクと赤い血が流れ、まだ生暖かい。しかし、体は冷たく、元々そうなのか、はたまた死んだからなのかは予測がつかなかった。
いや、そんなことよりもこの頭痛を───
「──────はぁ?」
そんな、荘厳な声の後に、メテヲの腑抜けた声が漏れでる。何を言っているんだ。こいつは。
───そう思い、みぞれさんの死体の方に向き直ると既に消えていた。
「───は?」
思わずまた戸惑いの言葉が出る。足を切り落とし、再生できないように、足の空間を『無』に変えたはずだ。それが、どうして一瞬目を離した隙に───。
「ゔ ぅ゛ッッ!?あ゛、あ゛ぁ…ッッ!!」
突然、頭に激痛が走る。頭の中を直接電流を流されているかのような、触手で掻き回されているかのような不快感。激痛。苦しみ。それらがごちゃ混ぜになり、メテヲの意識を混濁させていく。
───何が起こったのか。メテヲはそれに対応出来ないまま、跪く。
「持ってきておいて正解でした。意外な時に役に立ちますね、これ。」
そう言いながらメテヲを見下ろしてくるのは。
───いえもんだった。
警戒度はそこまで高くはなかった。が、瞳が金色に輝く時に警戒しろ、とのご指示はあった。だけど、そいつの目の色は変わっていない。
───警戒すべきじゃない相手にやられたのか?メテヲが?ありえない。人間なんかに、そんなことは決して───。
「久しぶりですね。メテヲさん。死んだのにまーた生き返ったんですか?」
そいつは煽るかのような発言と瞳が嘲笑の色を帯びている。───挑発に乗っては行けない。まずは、この不快感をどうにかしなければ。
『迷えるものに救済を。それが私、《ガンマス・イヴィジェル》の役目です。』
「は?イヴィジェル…?何、言って───」
突然いえもんさんがボロボロの本を取り出し、とあるページを開いた瞬間、ガンマスのホログラムと光を帯びたその目があらわになり、メテヲを慈しむような目でそれは見てくる。
───いや、それよりもイヴィジェルと名乗ったのか?ガンマスが?…ありえない。メテヲにはそんな記憶ないし、文献にも載っていなかった。それに、イヴィジェル家が神を裏切ったとならば目立つはず。なんならイヴィジェル家は誰1人堕落したことがないと書いてあ───
ここで切ります!さあ!みぞれさんを再びお亡くなり頂きましたァ!それと、メテヲさんには地獄を見て貰いましょうかね。狂っていると絶望は味わえませんが、正常戻ればメテヲさんは自身の過去の過ちを全部思い出して───果たして、どうなってしまうんでしょうかねぇ!メテヲさんは私の推しでもあるのですが推しが苦しむ姿も幸せになる姿も████になる姿も好きなんですよねぇ!この小説のいい所は合法でみんなを絶望させることができることですね!精神的に追い詰めていきましょう。
それでは!おつはる!