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りた ~伝説のちくわ~
彼と出会ったのは、たぶん「好き」という言葉をまだ知らなかった頃だった。
同じ帰り道を歩いて、同じ場所で笑って、同じことで怒られて。
それが当たり前で、ずっと続くものだと思っていた。
――思っていた、だけだった。
「なあ、今日さ」
夕焼けの帰り道。少しだけ前を歩く彼が、振り返らずに言った。
「俺、好きな人できた」
一瞬、風の音だけがやけに大きく聞こえた。
「……そっか」
うまく笑えていたかはわからない。でも、声はちゃんと出たと思う。
「応援してくれる?」
そんなの、ずるいに決まってる。
ずっと隣にいたのは、私だったのに。
ずっと好きだったのも、私だったのに。
――ねえ、どうして気づいてくれなかったの。
言葉にできなかった想いだけが、胸の奥で静かに痛んでいた。
彼に好きな人ができたその日から、少しだけ世界の見え方が変わった。
同じ教室にいるはずなのに、どこか遠く感じる。
笑っている横顔も、誰かを目で追う仕草も。
全部、今までとは違う意味を持ってしまうから。
「なあ」
名前を呼ばれて、顔を上げる。
「今日さ、一緒に帰れる?」
いつも通りの言葉なのに、胸が少しだけ苦しくなる。
――期待してしまうから。
「いいよ」
できるだけ軽く答えると、彼は安心したように笑った。
その笑顔も、きっと私のものじゃない。
帰り道、並んで歩く距離は変わらないのに。
埋まらない何かが、確かにあった。
「好きな人ってさ」
自分から聞くつもりなんてなかったのに、気づけば口にしていた。
「どんな人なの?」
彼は少しだけ考えてから、照れたように笑う。
「優しくてさ、一緒にいると落ち着く人」
――それ、私じゃないんだ。
そう思った瞬間、喉の奥がきゅっと締まった。
「そっか」
それしか言えなかった。
蜜柑色の夕焼けは、あの日と同じはずなのに。
どうしてこんなに、遠く感じるんだろう。
コメント
1件
ノリで書いてみました> < 空白なしの久々小説なので駄作です🙇🏻♀️🙇🏻♀️🙇🏻♀️ テラーとLatteにも近々もどるので迷惑ばっかりかけちゃうんですけどよろしくお願いしますт т♡ インスタもつながりましょうね😝🤍