ぐちゃっ
ザクッザクッ
ザシュッザシュッ
愛用のナイフを何度も刺す。何度も、何度も。
時々俺は思う
寝る時と同じように気がついたら意識がなくなるのか…
愛しい人、大事な人、親しい人が頭の中で埋めつくされて気がついたら死んでいるのか…
それとも、
今俺がしているこの行動で激痛を味わいながら死ぬのか…
もし、天国と地獄が存在するのなら俺は100%地獄行きだろう
犯罪組織の幹部やってるし
(今日の任務はこれで終わりか…)
「こちら、エバークリア。任務完了」
「こちらバーボン。了解です」
ふぅ
かれこれ十年この組織にいるけどこのやりとりちょっとカッコいい
(家に帰ったら漫画読みたいな…)
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「お疲れ様です。エバー」
「うん」
スタスタ
アジトに設置してあるソファに寝っ転がる
(明日の任務は…☓☓企業のおっさんとの取引で…その後は〇〇のとこのパーティーでベルと一緒か…)
頭の中で今後の仕事内容を整理する
シーン…
今ここにいるのはエバーとバーボンだけである
話し合うようなこともないのでとても静かだ
だが…
「エバー。今日始末したターゲット、どのように殺したんですか?」
気まずいと思ったのか、空気を変えるため、バーボンが話しかけてきた
「ん?あぁー、ものすごいニタニタ気持ち悪い顔して近づいてきたから普通にナイフで首切った。その後護衛の奴らも殺して、その気持ち悪いやつ何が起こったかわからないような顔したまま死んでたから、特にしたいことがなかったからずっとナイフ刺してて、考え事していた」
「っ。考え事とは…?」
「人って死ぬ時どんな感覚するのかなって」
「宗教では天国と地獄だけど、死んだあと意識ってあるのかなって」
「死んだあと、ですか…」
バーボンが険しい顔をする
「まぁ俺たちが言う価値ないんだけどね。殺す側だし」
「…そうですね」
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はぁー
3日ぶりの家だ
(最近忙しかったからな~)
さて、アニメ見よ
俺は日常をこんな感じにおくっている
だが、
近い未来…謎の眼鏡をかけた少年探偵と出会い、この日常が徐々に変化していくことになることを俺はまだ知らない
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