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「緊張しちゃうな〜…!」
「お母さん達、ちゃんと見てるから頑張りなさいよ?」
「もちろんだよ!」
私、桐谷遥。
今日から宮益坂女子学園の高等部の1年生になる。
制服も中等部とは異なっていて、なんだか新鮮だ。
「それじゃ、行ってきなさい」
「うん、行ってきます!」
下駄箱で靴を履き替え、クラス分け表を見る。
「えっと…私は…..あった!1ーCだ!」
中等部の時の友達も同じクラスでとても嬉しい。
そのまま1ーCへ向かう。
すると、廊下をフラフラと歩く、とても透き通っていて綺麗な人がいた。
「あら〜?1ーC…1ーC…..どこかしら?」
迷っているのかな?
「あの…」
「ん?あら、私になにか用?」
「あ、えっと、迷ってるのかな〜って、」
「…そうなの!1ーCがどこか分からなくてね?地図を見たんだけど…なかなか分からないの…」
「それなら、私も1ーCだから一緒に行こっか?」
「あら!そうなの!それじゃあそうしましょうかね〜」
「そうだよ、ほら、こっちだよ」
1ーCを目指し2人で廊下を歩く。
横顔が綺麗で、とてもいい匂いがする。
「そう言えば、お名前聞いてもいいかしら?」
「もちろん、私は桐谷遥。」
「遥ちゃんね!私は日野森雫よ」
「雫ね、覚えた」
「ふふ、嬉しいわ、私も覚えた!」
「雫は芸能人か何かなの?」
「え?どうして?」
「すごく綺麗だから、」
「そう?それはすごく嬉しいわ。でも、芸能人では無いわね」
「そうなんだ、なんだか勿体ないね」
そんな会話をしているうちに1ーCの前に着いた。
「ここだよ、クラス」
「あら、ここだったのね?…また忘れたら教えてくれないかしら? 」
「もちろんだよ」
「ふふ、ありがとう、遥ちゃんは優しいのね 」
そう言いながら私の頭を雫が撫でる。
「…!えへへ、そうかな…」
「えぇ、そうよ」
すごくドキドキし、自分の顔が熱くなるのを感じた。
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