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椎名ということは、レイマリになって転生する前…?
誤字発見・・・
1人目!れいまりさんに決定!
注意書きは第1話をご参考に
それでは!どぞ!
──────椎名視点──────
夜の9時。こんな真夜中に、小さな村ではまるでお祭りのような騒ぎをしていた。しかし、それはお祭りではなく、とあるマジシャンによるショーであった。
「それでは!皆さん、帽子に注目してくださーい!」
そう私が言うと、観客席(という名の地面)に座っているみんなは、私の帽子に視線を向ける。
「レッツ『マジック』☆!!」
私がそういうと、帽子からは数羽の鳩が出てくる。そして、そのままバサバサと音を立てて羽ばたいてどこかに行ってしまった。私は、帽子を勢いよく回しながら、深い一礼をする。
その瞬間、みんなから拍手喝采が起きる。
パチパチパチパチ!!
その音はみんなが、私を認めて賞賛してくれた証。私は照れくさくて、口角が上がるのを必死にこらえながら満面の笑みを浮かべる。
「素晴らしいマジックでした!相変わらず椎名さんは凄いですね〜!」
そう言いながら、めめさんは私の頭を撫でてくれる。
「えへへ〜!すごいでしょ!」
「本当にすごいと思いますよ。いつも見せてくれて、ありがとうございます。今度!音割れコンサートもやりましょう!」
「ガンマス、それはやめろ」
ガンマスさんが褒めながら嘘みたいな提案をしてくれるが、いえもんさんが冷静にツッコミを入れてくれる。
「まあ、コラボってやつですかね?1回くらいやってみたいですねー!」
「そんな芸人は私の村にいませーん!やかましい奴らなら多いんですが…」
「「あーラテ/ウパ の事か… は!?」」
ウパラテは相変わらず息のあったコンビネーションで喧嘩している。全く、みっともないなーなんて思いつつも、私はマジックショーの終わりを宣言する。
私の名前は東雲椎名!めめ村という小さな村の村民であり、最年少。明日、ちょうど16歳となり、成人を迎えるこの村にはめめさん、いえもんさん、レイラーさん、みぞれさん、ウパさん、ラテさん…などを含めた16名の村民たちがいる。私が明日成人する、と言うならば他のみんなは全員成人済みだ。この村では、成人してから仕事をする。木こりや、農作業、山の向こうの街への買い物、そこでのお店の経営…たっくさんの仕事があり、正直働くのは気が引ける。だが、働かざる者食うべからず。飯のためには働かないとなのだ。明日成人して、明後日から仕事。忙しい日々の始まりだ。マジックの練習が疎かになってしまいそうだが…。致し方ない。最悪マジックショーを町でやって、一儲けできるか試してみよう。そう思いながら、私は眠りにつく。
次の日、私はいつもより少しだけ早起きをした。1階建ての、小さな1軒家に住む私は冷蔵庫にある食材と睨めっこした後、朝食をぱぱっと作り、食べて外へと出る。私は今日バースデイガール!祝われること間違いなし!というものだろう。
…しかし、村でまだ残っていたのは寝坊をして遅れたぜんさんのみであった。その手には斧が握られており、今から木を切りに行くのだろうと予想がつく。
「あ!椎名ちゃん!おはよぉー!誕生日おめでと!」
そうぜんさんがあわてながらも笑顔で祝ってくれる。私も、お礼を言いつつ、みんなが居ないことへの疑問をぶつける。
「皆さん、私の誕生日なのにもう仕事に行っちゃったんですか?むー!祝ってくれると思ったのにー!」
「だからだよ!サクッと仕事を終わらせて、夜存分に祝うよ!任せて!」
なるほど、私は夜に祝われるのか、と少し納得しつつ私は大きく頷く。
「なるほど〜!納得ですね!」
「だから…その、ね?椎名ちゃんにお願いがあって…。」
ぜんさんが口元をごにょごにょさせながら言う。何か言いずらいことでもあるのだろうか?そんなことを思いつつ、次の言葉を待つ。ぜんさんは意を決したように言う。
「今日、マジックショー開いてくれない…?椎名ちゃんの誕生日に見れたら、すっごい嬉しいんだけど…。」
そうぜんさんがモジモジしながら言ってくる。なんだ、思ったよりも可愛らしいお願いだ。私は、快く快諾する。
「いいですよ!取っておきの手品、見せちゃいますから!」
そう言って、意気揚々と言う私を見て、ぜんさんは心底安心したかのようにほっと、胸をなでおろした。
「良かった〜!ありがと!じゃ、ぽれはこれ以上遅れると怒られちゃうからもう行くね!また後で〜!」
そう言いながら、ぜんさんは小走りで、村を覆う柵の向こうへと走っていく。
「行ってらっしゃーい!!」
私がそう全力で声を出して、見送る。
…さて、マジックの準備でもするか、と思い立ち私は家とは真反対───森の方向へと向かう。
古くなってしまった柵はあっさりと開き、私はその策を越えて、森へとはいる。めめさんには森には怖い魔族がいるから、柵を飛び越えてはいけないよ、と言われているが、元々壊れているのだから飛び越えてはない。と、罪悪感のためか、今日も言い訳をしてから森へとはいる。
私は、なんと、この村で唯一の能力者なのだ。能力は『マジック☆』。マジックに関連することができるっぽい能力だ。私自身もよくわかってないし、めめさん達に相談してもよく分からない、との事だったので、勝手に能力名をつけ、勝手に使っている。マジックショーも、私の能力を使ってやっている。が、実際あれはほとんど練習の賜物だ。帽子から鳩が出るイメージが本当に難しかったのだ。あの小さな帽子から、数羽もの鳩が飛び出るイメージをひたすらし続け、近くにいる鳩を帽子の中に入れ込み、飛び出すイメージをすることで実現した昨日のマジック。あれは何回も練習して大変だったなー、なんて思いながら、私は自身の隠れ家という名の湖へと向かう。
ここで切ります!はい!過去編入りましたー!1人目はれいまりさんです!全ルート書くのは大変そうなので、要所要所つまんで書きたいと思っております。また、れいまりさんへの質問は最終話に答えたいと思います!設定でイマイチ分からないところ、三次創作を作る時の参考にしてもらっても大丈夫です!
それでは、またよろしくお願いします!
おつはる!