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kr side
俺が、パソコンに向かって作業をしていると、下校を知らせるチャイムが鳴った
今日もまた、廊下から刻みの良い軽快な足音が聴こえてくる
その音が、俺の居る部屋の前で止まると同時に、扉が がらっと開いた
nk「こんにちは!きりやんセンセっ!」
扉を開けた彼は、にこっと人懐っこい笑みを浮かべた
俺は溜め息を吐き、彼に体を向ける
kr「こんにちは、中村君。
ところで、いつも言ってるけど、俺のことは桐谷先生と呼ぶように」
俺がそう注意すると、彼は頬を膨らませ
nk「え~…だって、きりやんはきりやんだもん。」
そう言い、俺に抱き付いてくる
俺と、中村君こと なかむは、小さい頃からの幼馴染みだ。
家が近く、年の離れたなかむのことを、俺は弟のように可愛がってきた。
そんな俺を、なかむも懐いてくれ、よく二人で近所の公園で遊んでいた。
その関係は今も続いており、暇さえあれば、一緒に買い物へ行ったりゲームをしたりしている仲である。
kr「それでも、俺は教師で、中村君は生徒。分かった?」
nk「…はーい」
俺がそう窘めると、渋々といったように返事をし、俺から離れる
nk「でも、今はもう放課後だから、先生生徒の関係じゃないでしょ?」
そう言い、上目遣いで俺に話し掛けてくる
これは、なかむがよくやる、甘えたいときの仕草だ
俺は時計をちらりと見た
そして、彼にニコリと微笑み掛ける
kr「確かに、それもそうだね…………”なかむ”」
俺がそう言うと、彼は顔をぱっと輝かせ、膝の上に乗ってきた
kr「ちょっとなかむ、降りて。お前今何歳だよ」
nk「18」
kr「成人じゃねぇか」
俺がそう突っ込むと、彼はムッとした顔をし
nk「18でも、まだきりやんに甘えたい年頃なの!」
と、上目遣いでそう怒ってきた
その顔がとても愛らしくて、つい頭を撫でてしまう
kr「ふふっ、ごめんごめん」
nk「…許す」
彼はまだ不服そうだったが、俺がよしよしと撫でていると、すりすりと俺の手に頭を擦り付けてきた
nk「きりやん…」
しばらく、なかむの頭を撫でていると、なかむが甘えた声で俺に話しかけてきた
kr「ん?どうした?」
nk「……ぎゅーして?」
そう上目遣いでおねだりしてくる
俺は、ぎゅーっと彼を抱き締めた
nk「…ちゅー」
kr「?」
俺はわざと気付かない振りをして首を傾げる
nk「ちゅーっ!」
kr「ちゅーって…どうしたの?なかむ」
俺がそう言うと、彼はむぅっと頬を膨らませ
nk「気付いてるくせに」
と小さく悪態をついた
kr「気付いてるって、何に?」
nk「…もうっ!」
すると、そんな俺に痺れを切らしたのか、なかむからチュッと、キスをしてきてくれた
いつもは俺からだったから、凄く嬉しくて、顔がにやける
kr「ふふっ、ごめんね。なかむ」
俺はそう彼に謝罪の言葉を述べる
そして彼の顎をクイと上へ持ち上げ、そのまま唇を奪う
nk「ん……きりや…」
すると、彼は少し腰を持ち上げ、俺の肩に手を置く
そして舌を出し、深いキスを求めてくる
俺は、彼の誘いに乗り、彼の舌と自身の舌を絡ませる
nk「んぅ…はぁ…や…」
俺は彼の腰に手を回し、手前に引く
そして抱き締める形で、彼とのキスを楽しむ
nk「はッ…んッ…きりやッ…すきッ…」
kr「うん、俺も好きだよ。なかむ」
もっと…もっと彼に触れたい。
もっと深くまで彼を感じたい。
でも…まだダメだ。
nk「ん~!」
すると、息が苦しくなったのか、彼は俺の肩を叩いた
俺は彼から唇を離す
nk「ぷはッ……はッ…はッ…はッ…」
彼の口からは唾液が垂れており、俺はチュッと音を立てながら、それを拭った
nk「ん…」
彼が俺に もたれ掛かってくる
kr「なかむ…」
俺は、彼をぎゅっと抱き締め、話し掛ける
nk「ぅん?」
kr「早く…大人になってね」
そう言うと、彼は俺の背中に腕を回し、ぽつりと呟いた
nk「…もう大人だよ、きりやん」
しかし、その言葉は俺に届いていなかった