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摩浪side
北さんの家にお泊まりさせてもらっている。夕食と風呂も済ませ、今は縁側に座って外の景色を眺めてる。
摩『はぁ…こんなにゆっくりした日いつぶりだろ』
田舎から見る星空はやっぱり綺麗でキラキラしてる。街の方とかはビルの電気が照らすからなかなか見られない。来てよかった。
すると俺の肩をポンポンと誰かが触れる。後ろを振り向くとそこに居たのは結仁依さんだった。
結「少しは休めた?」
摩『はい。本当にありがとうございます』
結「ふふ、良かった」
俺の横に座り一緒に星空を眺める。北さんの祖母の結仁依さん。物腰の柔らかい、優しくおっとりした人。何度かあったことあるからかな?結構好き。
摩『き、ん”んっ。信介さんは?』
結「そこで路くんと晩酌中やで。ほら」
促されるまま後ろを向くと、路成と談笑しながら晩酌していた。かなり楽しそう。
摩『ほんとだ楽しそ』
結「まなくんはお酒飲まんの?」
摩「体に気をつけたいから。飲まないように心がけてます」
結「偉いねぇ」
結仁依さんと話してるとほわほわとした気持ちになる。
摩『…』
結「どうかしたかい?」
摩『いいえ。大丈夫ですよ』
何か盛り上がる話題はないかと試行錯誤していると結仁依さんの手が俺の頭を優しく撫で始める。
摩『ゆ、結仁依さん?』
結「疲れた顔しとるよ。ちゃんと休まんと」
摩『そうしたいんですけど…頑張らないといけないから、それに周りに迷惑かけたくない』
結「まなくんは頑張り屋さんやねぇ。そして優しい子や」
俺の目をちゃんと見て、聞き取れるようにゆっくり話してくれる。この感覚は路成と話してる時と同じで、心が休まる感覚。
結「大丈夫。誰かが見とるよ」ニコニコ
摩『え…』
結「神さんはどこにでもおるからなぁ。それに路くんもついとる、信ちゃんもおる」
摩『!』
頑張って上の人達に追いつかないとって気持ちだけで動いていたせいか、大事な事を忘れかけていた。路成に信介さんに、結仁依さんに言われてハッキリした。俺は“1人じゃない”。
結「信ちゃんも路くんもそう思うやろ?」
北「おん。俺らは摩浪の味方や」
赤「1人じゃない。1人になんてさせん」
改めて言われて俺の心はキュってなった。そして、少しづつ涙が溢れ気づけば泣いていた。
摩『ッ…うんっ。ありがとう、うれしいッ(泣』
赤「やっと泣いたな」ギュー
泣き出したオレを優しく抱きしめる路成。今はその優しさにただ甘えていたい。そう思うと、俺は抱きしめる力を強くしてた。そして、だんだん眠くなってきて目を閉じるとそのまま寝てしまった。
赤「ありゃ寝た」
北「可愛らしい寝顔。安心して眠くなったんやな」
赤「良かった。信介、結仁依さん本当にありがとうな。これでもう大丈夫」
北「おん。また何かあったら頼ってな」