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「ノエルはあの時、、、」ユリが意識を取り戻し数日後、楓はユリの面会に来ていた。
事件の時、歌舞伎町の雑居ビルで一緒にいたリキトの恋人のノエルが亡くなった事、黒真会の2人のうち1人は、父親だった事をユリに伝えた。
ユリは親友のノエルの死を惜しむ仕草を見せたが、楓とこうやって再会できた事を笑顔の糧にしていた。
「それとお母さんかもしれない、お姉ちゃんを目覚めさせたのは。。。」
「私もそんな気がするんだよね。。。」
母親の話になったが、2人と祖母を残して離れてしまった母親の話に積もる話題もなく沈黙が続く。
「お姉ちゃんはとにかく早く体力つけることに専念して」
そういって楓は病院を後にしドクのうちに向かった。
「ドクさんこんにちは」
「藍原くんちょうど先程、探偵事務所から連絡があったところです」
ドクの話によると、藍原の母親は少し前まで東京付近に身を置いていたようだが、現在は東北の方に戻っているようだ、詳しい所在を掴むまでもう少し時間がかかるようだ。
「ドクさんありがとう」藍原は母の件は複雑な心境だがドクの強力に感謝していた。
「それと姉上から連絡があって、風間さんと、面白い作戦を考えてるみたいです。」
ミツキとユウマを囮にする計画のことだ、母親と父親を同時に捜索することになり、探し出すことが正しいのかはわからない、ユリが目覚め、両親の所在がわかったとしても元の家族に戻れるはずはない。
ひとつ不明なのは、両親が離婚した理由はユリも楓もわからない。
捜索を進めるにつれ一家離散の真相も掴めるかもしれない。