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第四章『裏切り者の過去』


【20XX年 7月8日】

ビトレイヤーこと赤崎零太(あかさき れいた)出生。

その赤子の顔。左目のすぐしたの頬に第三の目がある子だった。

すると零太は産声を上げた。まるで世界に怪物が生まれたことを思い知らせるかのように。


【5年後 】


「ねぇねぇ、お母さん。お父さんってなんの仕事をやってるの?」

あの赤子が成長し神社の鳥居の目の前で母親に疑問を問いかけた。単なる希望を待ち望んでいる少年少女の瞳をしていた。

「お父さんはね。世界を救う仕事をしているのよ。だから全然帰っては来れないのよ。」

「そうなんだ。」母がそういうと零太は少ししょんぼりした。顔を下へと向けて。


【2年後】

「ねねね、お父さんの写真はないの?」

あれから2年もの月日が立ち、背が伸びていた。だが零太の心の中には疑問がまだ漂っていた。

「あぁ、あるわよ!私の財布に大切に閉まっているの。」

「はわわわ!」零太は母が大切に閉まっている父の写真を受け取りキラキラした目で見つめた。

「これが僕のお父さん?とってもかっこいい!」

「私とお父さんは一目惚れだったのよ。」

「お父さんに会いたいな。」


【8年後】

制服を着た青年が玄関の扉を強く押し上げた。男性としては長髪で頬に目がある人物。赤崎零太だった。

「ねぇねぇ、お母さん!僕、中学卒業したよ!」零太は嬉しそうな感情を表に表しながら言った。その際、母は晩御飯の支度をしており当たり前のように喜びを隠せなかった。

「良かったわね!今日は零太の好きな豚の角煮を沢山作ったわよ!! 」

「えぇ!?本当!!やったぁ!!」零太はこの上ないほどの喜び舞い上がった。母は晩御飯の支度に戻ると


バタン


母は何の前ぐれもなく床に倒れ込んでしまい立ち上がる気配はなかった。


「お母さん!!お母さん!!」零太の呼ぶ声が世の中に響き渡った。


【3年後】


病室にて。零太がゆっくり扉を開けて中へ入っていた。ベットの上には母親が寝ており零太はその隣に座り手を握ることしか出来なかった。

「ねぇ、ねぇ、お母さん。僕、高校を卒業したよ。そしてね。僕、お父さんが働いている職場に着くことにしたよ。僕、頑張るからね。」零太がそういうと母親の手を強く握った。

すると、母親の脈拍を映していたモニターが高音を放った。そう、脈拍が止まり一つの線しか残っていなかった。

零太は斜め上を向いた。表情は髪で隠れて見れなかったが唇を強く噛み締め、涙を一滴流した。

これまでの轍と共に。


【1ヶ月後】

「ここで務めさせて頂くことになりました!赤崎零太と申します!!これからもよろしくお願いします!!」そう今日は零太の勤務初日だったのだ。

「私の名前は斎藤義(さいとうただし)だ。この部署の最高責任者だ。覚えることは沢山あるが事故の起こることがないように確実に覚えてこうな!」

「はい!誠心誠意頑張らせていただきます!!」

「応!!良い意気込みだ!!まず、 」

「おい、君、一時そこを退いてはくれぬか。この子は俺のたった一人の子供だ。」

義に言葉をかけたのは赤髪の男。右目に傷が付いている人物。そう赤崎零人だった。

「はっ、はい!」零人の子供だと知ると一目散にその場を離れた。

「母親は元気か?」

「へ?」零人が口を開くと一つ目に聞いた質問は母親の事だった。

「お前がその答えだとすると。やはりそうなのだな。」零人は真実を知るとゆっくりとその場を離れた。その一方、零太の心のガラスは全て割れちった。今まで頑張ってきた。いや今までの願いは家族で食卓を並ぶことだったのに、その夢は砕け散った挙句にその重要人物は家族のことを気にすることがなくのうのうとどこかで暮らしている。零太はそういう憎しみに取り憑かれ始めていた。

「やぁ、入社一日で神に話すことができるなんて飛んだ幸運者だな。よし!仕事に戻るぞ!!」

零太は、死んだような虚ろの目をしていた。

「まずは手前の部屋の説明からしようか?そこには禁神の埴輪がたくさん保管されている。そこ中でも一回りくらい大きい埴輪が保管されている。そこには加具土の神力というものが保管されている。それを大切に保管する必要性がある。わかったな。」零人はその事を聞きつけるよ憎しみは復讐心へと変化し瞳は赤く輝いた。すると零太は今までに無いくらい荒れ狂いながら禁神を閉まっている部屋に走った。その姿はまるで獣のような姿だった。

「お、おい待て!その部屋は俺達も侵入を禁止されている!!まて!!!!」


ドゴォォォォン パリン


零太の辺りには炎が囲み、義の皮膚は爛れ、炭そのものになりかけていた。


零太は炎で紐と針を創り出し、左目にある第三の目を縫い付け、裏切り者(ビトレイヤー)の印を刻みつけた。


ここより世を燃やし尽くすことを決意した。

赤崎零人による因縁や憎悪を心に宿して。


第四章「人生の裏切り」終わり。



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