〜第二章〜
起きて、学校行って、食べて、寝る。
毎日が変わり映えしない。
放課後になっても友達とは遊ばず、家に帰って写真を眺める。
君との思い出。
水族館、遊園地、ふざけてやった自転車の二人乗り。
身体を交わした夜。
学生だけど、我慢できなかった。
相手を求め合い、慰め合い、愛し合い。
奥まで熱が伝わり、頭がくらくらした。
それからその快楽にハマり、親がいない時は家で、親がいる時はラブホで。
お泊まりという口実で親を騙し、私服で行った。
バレたらまずいが、その背徳感がなんとも言えなかった。
お互い愛し合っている。その事実だけは消えない。
相手のためなら何でもできる。死ぬ事だって。
「にしき。放課後空き教室に、」
ある日だいきりが俺を呼び出した。
「わかった」
そう返事しながらも内心めんどくさいと思っていた。
どうせ告白でもするのだろう。
俺なんか好きになっても、傷付くだけ。
らおちゃんを愛しているから。
今日はいつにも増して騒がしいな。
何かあったのだろう。
「っ、だいきりッ!」
「うるせぇッ!もうほっといてくれよッ!!」
たちばなとだいきりが喧嘩をしている。
先生、呼ばないと。
「何があったんだ。話しなさい。」
ようやく静かになった。
話し合いで授業は自習になった。
勉強する気も無いな。
『らおちゃんは俺を愛してくれていたのか。』
なんてノートに書いても意味ないけど。
『笑顔で一緒に逝きたかったな。』
願いだけでノートが埋まってしまうのではないかと、それぐらいらおちゃんへ思いをぶつけたい。
これ、見せてみたいな。らおちゃんに。
らおちゃんは優しいから,謝るんだろうな。
ごめんね。ごめんね。って
だったら死なないで欲しかったな。
一緒に解決してあげたかったな。
放課後
空き教室。
冷たい椅子へ座り、だいきりを待つ。
誰も来ない旧校舎の端の教室。
机などは埃を被っている。
教材や、ダンボールなど倉庫のように荷物が積み上げられ窓は外からは見えないだろう。
何をするんだろう。
ガラッと扉の開く音がする。
廊下には、悲しみや怒りなどの感情のだいきりが立っていた。
だいきりは教室へ一歩踏み出すと、扉を閉め、鍵さえも閉めてしまった。
そしてこちらへ来る。
その足取りは重く、罪悪感を感じられる。
「あの、」
「うん」
「付き合って、欲しいです。」
案の定告白だった。
「ごめん」
これで解放されると思った瞬間。
ガタッ、ドンッ
押し倒されてしまった。
「い″ッ、」
「ッ、ごめんッ、ごめんッ」
だいきりはぐずぐず泣きながら謝る。
「好きで堪らなくてッ、抱きたいッってッ、」
抱く、か。
「でもお前にはらおがいることも知ってるッ、でもッ、でもッ」
「そっか。」
「ごめんッ、一度でいいからッ、抱かせてほしいッ、」
「ごめんッ、やっぱ気持ち悪いよなッ、」
一瞬の沈黙。俺が返事をするよりも先に口を開いたのはだいきりだった。
「いいよ。」
「へッ、?」
「らおちゃんに、怒られるかもだけどね。」
でも、先に逝ったらおちゃんの方が悪いんだから。
俺を置いて逝った、らおちゃんだから。
一度だけ、一度だけ。
人の体温というものを感じたい。
吐息あっアッと、鳴かせ、
下品な水音鳴らし、
白濁の液体を吐き出す。
深いキスを交わし、手は床に縫い付けられ、
どくどくと鼓動を感じる。
服や髪は乱れ、汗や愛液などで濡れている。
とても気持ちいいと思わなかったが、体温を感じ、心臓の鼓動に触れ、命を感じ、寂しさを埋めれて
良かったかもなと思った。
「ん″ッ♡ふッ♡//お″ッ♡」
「はぁッ♡んッ♡♡」
お互い絶頂へ達し、ナカは、ぐちょぐちょで、だいきりのそれが溢れ出ていた。
事後、俺は上手く処理が出来なかった。
指で掻き出そうとしても、奥へ入りなかなか出せない。
「はぁッ、ん、ごめんッ、」
そう言いながらだいきりは俺のナカに指を入れ掻き出してくれた。
そして服を着て、また深いキスを交わす。
ぎゅー。っとし、鼓動をまた感じる。
体温。あったかい。
でも、これじゃない。
らおちゃんは、もっと、もっとあったかくて。
落ち着いて安定した鼓動。
やっぱりこの心を満たしてくれるのはらおちゃんだけだ。
コメント
5件
凄ぇ、✨見入ってしまう、!!!だいちゃんとばにゃが喧嘩してるとこ、本当に喧嘩してるのか?2人の口調的に、だいちゃんの怒り(暴走?)をばにゃが落ち着かせようとしてるとこにしか見えなくなった、wwま!いっか!最高です!!👍 ̖́-
ぁ…浮気系?読むの苦手で避けてたけど、こんなにスラスラ読めてビビった