第二章 始まり
暁東州 蘭月
炎麗の情報によるとこの町から中央の国へ行く事が出来るらしい。厄砕で一番発展している町らしく、人が沢山居る。
中央の国は機械技術と魔鉱技術というものが一番、発展していて、機械大都市と呼ばれる王都があるらしい、大都市と呼ばれるのだから、とても多いのだろう。ノアはそんな事を考えながら歩いていたら大きな船が見えた。あれに乗るのだろうかそう考えていた時、ノアは後ろから話しかけられた。
「こんにちは貴方がノアさんでしょうか?」
「は はいそうです」
「私の名はファルシオ・ディン・ラスタロト と申します」
―まもなく船が出航します。ご乗船の方は急いでお乗り下さい―
「すみません、お話の続きは船の中でも宜しいでしょうか?」
「分かりました」
「じゃあ急ぎましょうか」
船の中は物凄く豪華で客室が沢山ある。客船という種類の船らしい。
周りの部屋より豪華な装飾をされた扉の部屋の中に入ると、ファルシオにソファーに座るよう言われた。
「改めて自己紹介をいたしますね。私の名は、ファルシオ・ディン・ラスタロトと申します。中央の国の騎士団で兵隊治療部隊の隊長をやらせていただいています」
彼の名前はファルシオ・ディン・ラスタロト。髪は短髪の薄い水色、毛先はもっと薄いほぼ白に近い色、紫色の瞳に濃い色の長い睫毛が重なっている。左側の前髪が長めで、ギリギリ左目が見える。白衣を着ていて、医者のようだ、腰のベルトには色のついた液体や粉が入った瓶が付いている。言葉遣いも仕草も柔らかい。
「…本題に入りましょうか。私は中央の国に居る預言者からとあることを言われ、この国にやってきました」
「魔竜が復活する。放っておけば、又あの様な悲劇がこの世界を襲うぞ…と」
詳しく聞くと、寂蛇龍穴の最下層へ行った後日。その事を聞いた炎麗が騎士団にノアの話をし、炎麗は中央の国の人々ならなにか出来るのではと騎士団に話し、ノアを任せたらしい
ノアは思い出した寂蛇龍穴の最下層へ行った時、喋りかけて来たあの者を、あいつは何なんだろうか。ノア自身、信じたくないけれど、あいつは、多分いやきっと魔龍だ、と考えていた。それに、魔龍が関係なければ、預言の話もノアとは関係ないだろう、だがノアはここに呼ばれた。ということは間違いなく関係のあることだろう。
「魔龍の事は騎士団の団長様が教えて下さります。中央の国へ行くまで時間が掛かりますので、客室でくつろいでください、部屋の番号はこれです」
「…分かりました。僕はこれで」
―客室―
「魔龍…かぁ」
ノアには魔龍がどんな者なのかは知らない。それにまだ、この世界の事も全くわかっていない。中央の国へ行けば、魔龍の事が知れる、それまで気長に待とう。そう思い、ノアは眠りについた。
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