「なるほど、一つだけ鍵があかなかった部屋があったと言うことか。」
提が言う。
「うん、だから、私はここが“あの部屋”だと思ってる」
続けて莉菜が言う。
「か、可能性はた、高いよね……」
病も続けた。
「じゃあ、行ってみよ。」
俺はそう提案した。
「ここが鍵が開かなかった部屋」
「ま、まさか暗号で地下にい、行けるなんて…」
「驚きだな。」
「……」
何を思ったのか、俺は扉の前に近付いて……
コンコンコン
ノックをした。
「め、迷さん…?」
病が不審そうに見てくる。
すると……
「ひっ!」
病がビビる。
コンコン、コココン、コンコン……
不思議なリズムのノック音が響き渡る。
「これは…」
「これは、モールス信号だな」
「ノックをしてる奴は、『奏太だ、鍵はこっちにある』って言ってる」
提が言った。
すると、ドアの下の隙間から鍵がひとつ出てきた。
「か、鍵はこ、これかな…」
「そうみたいね」
莉菜は鍵を開けた。
その瞬間、何か音がした。
「ひっ……」
「く、口枷が外れた…」
どうやら全員に付いていた口枷が落ちた音らしい。
「あとは脱出だけなはず」
「そうだな。」
全員でエレベーターに乗っていた時。
「気になってたんだけどさ、この扉ってなんだろう?」
陽菜が言った。
陽菜が扉を開けながらエレベーターが動き出すと……
「……!!」
陽菜がなにかに気付いた。
「ねぇ!ちょっと1階に戻れる?!」
言われた通りに1階へ戻ると…
「これは…」
「扉?」
人がくぐり抜けられるくらいの扉があった。
「うーん、鍵がかかってる」
「もしかしたらこれであけられたりして」
紘希が陽菜に鍵を渡す。
「あ!開いた!」
「おい、これって……」
そこに拡がっていた光景は
外だった。
「でも、罠とかあったら…」
「出てみればいいじゃん!」
奏太がいち早く外に出る。
「なんともないよー!」
その声に釣られるように皆が外に出た。
そして、俺達スリップしてきた4人も外に出ると……
「…ふふっ、このゲームをクリアしたようだね。」
「この屋敷から出るとスリップしてきた者は帰る仕組みになってる」
「ありがとう、僕の…」
──fin.
コメント
3件
完結おめでとう!!! なんか不穏な感じで終わった…Σ( ˙꒳˙ )!?
終わりがっ…雑いっ!!