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#そのじん
笑う門には福来る
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ゆき.
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前書き
続きを読みたいとコメントをいただけたので、前話の『恋の自覚』の続編です。
前話は読まなくても単独で読めます。
恋の自覚をしたsnさんが外堀を埋めつつysdさんを恋人にするまでの話。
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俺、佐野勇斗は仁人が好きだ。
メンバーとして友達としてじゃなく、手を繋ぎたいとかキスしたいとかそっちの、愛してるの好き。
先日、それを突然自覚した。
多分ずっと前から好きだったけど、ほんと突然に。
表面張力でギリギリ保ってた水面に、大きい雫が垂らされて溢れてしまった感じかな。1度コップから溢れたら戻らないんだよ。
自覚してしまったからには、覚悟を決めたよね。絶対に俺のこと好きにさせてみせるって。
俺、好き守る!ってなったら、好きが溢れちゃって我慢できないし。
もちろん、世間に向かって公表するつもりはないし、バレないようにはするけど。俳優もやってますんで、そこは俺の演技力の見せ所。
まぁ、み!るきーずの皆は『さのじん』って言いながら、俺が仁人にちょっかいかけてるの見慣れてるし、喜んでる層もいるから多少それが激しくなっても大丈夫でしょ。
と言うわけで、まずは外堀を埋めることにした。
……卑怯だって?
相手はあの仁人だぞ?
外堀を埋めもせず、告白でもしてみろ。
あいつは逃げる。絶対に逃げる。
繊細で兎みたいなやつだから、断るのも勇気がいるって悩むし、下手したら俺がいない方が…とか悪い方向に考え込む可能性がある。
なら、外堀を埋めて、その上で俺を好きにさせて、憂いなく恋人になれるのがいいよね。
まぁ、外堀を埋めても逃げる可能性はあるが、捕まえる。
好きにさせる自信しかないもん。
なんて……ちょっと嘘ついた。
男同士だし、仁人が俺を好きになってくれるか不安はある。
仁人はメンバーとして俺のこと…ってかメンバー全員のこと好きだし(本人は言わないけど、好き越えて大好きだし)、それは揺るがないけど、恋愛じゃない。
だから恋愛ってなると正直わからん。
まぁ、悩んでても仕方ない
とりあえず、押せ押せで行かないと。
「…と言うわけで」
「なにが『と言うわけで』やねん」
太智がパックのジュースを飲みながら突っ込みをいれてくる。
「どうしたの、仕事終わりに家に来てくれだなんて。しかも個別LINEだったのに皆いるし。」
「せやんなぁ。あ、でも仁ちゃんおらへんな。これから来るんか?」
柔太朗と舜太が不思議そうにしている。
ここは俺の家。
集めたのは仁人以外のメンバー達。
今日は俺が仁人を好きってことをこいつらに伝える。
みんないいやつらだし男同士ってとのに偏見は無さそうだけど、流石にメンバー間でどうのこうのってなるとどういう反応するだろう。反対されなきゃそれでいいんだけど、あわよくば協力してもらいたい。
一番大事な外堀だ。
「仁人は呼んでない。」
「え?なんでなん?」
「よっしーに関係する話なの?」
「仁ちゃんだけ仲間外れ?」
俺の言葉に怪訝そうにする彼等。
「仁人にはまだ言わない話」
「「「?」」」
ちょっと緊張するなぁ…。
1度深呼吸をして、よしっと気合いをいれる。
「俺さ、恋愛の意味で仁人が好きなんだよね。」
「ぶふぉっ!!」
「うわっ!太智、おまっ…汚いっ!」
俺の言葉を聞いた瞬間、太智が飲んでたジュースを噴き出したため、慌ててティッシュで汚れを拭う。
「ゲホッ、…っ、はぁ!!???」
「「お~」」
「いやいやいや柔も舜も、お~じゃないんよ!勇斗、頭おかしくなったんか?冗談?」
「いや正常だし、本気。」
「………まじぃ?」
目を真ん丸にしてる太智。
「さのじんはガチが、本当になっちゃったんだ。おもろ。」
「仁ちゃん、かわええもんなぁ。」
呑気にそんなことを言ってる末っ子達。
太智は頭おかしくなったのかとか言ってたけど、反応的にビックリしてるだけで拒否反応ではなさそう。
柔太朗と舜太は好意的な感じ。
「つい先日自覚したばっかだけど、よく考えると俺、仁人のこと結構前からそう意味で好きだったらしい。」
「へぇ~、まぁ勇ちゃん、よっしーへの距離感情バグってたもんね。ペアリングあげてたし。」
「んで、仁ちゃんに告白するん?」
「ちょ、待って待って待って、なんでお前らそんな普通なん?勇斗が仁人を恋愛感情で好きって言ってるんやで!?」
「え、太ちゃん的にダメなの?」
舜太がキョトンとした顔で太智に聞く。
「や、好きかどうかにダメとかはあらへんけど……」
困惑した表情の太智。
「ごめんな太智、驚かせて。好きって自覚しちゃったからさぁ、絶対に堕として恋人になりたいんだよね。」
「勇斗と仁人が…恋人…」
すんっと虚無顔になる太智。
「太ちゃん、顔www」
それをみて柔太朗が笑ってる。
「…や、だって、兄弟の恋愛事情とか知りたないやろ。…で、勇斗はなんで俺らにそれを言ったん?」
溜め息をつきながら太智がそう聞いてくる。
「メンバーには知っておいて欲しかったのと、外堀埋めて仁人を逃がさないため。」
「…勇ちゃん、こわ。」
「…囲い込みってこと?本気だねぇ。」
「…吉田さん、御愁傷様やな。」
俺の発言にメンバーがちょっと引いたような表情をしている。
俺は焦って言い訳をしだす。
「だって仁人絶対に逃げるじゃん!俺のこと好きになったとしてもメンバーに隠して付き合うとか無理とか言いそうだし!世間の目とかいろいろ考え込みそうだから、あらかじめ俺の気持ちをメンバー達が受け入れてくれてるって知ったら絆される確率あがるっしょ!?」
「「「あ~~…」」」
その言葉に納得したように顔をみ合わさる3人。
「流石に言う人は選ぶけど、あとはマネージャーには言っておこうと思ってる。」
「……まぁ、ええんやないの?」
「俺は応援するで♪」
「協力してあげるよ」
俺の肩をポンと叩く太智
ニコニコと笑う舜太
ニヤリと楽しそうに笑う柔太朗
「みんな、ありがとな。俺、頑張るわ。……まぁフラれる可能性もあるけど、フラれてもグループには影響ないようにするから!」
「フラれるとかないやろ。……どう考えても、本気だした勇斗に吉田さんが勝てるわけないやん。」
「同意。よっしーは頑固だけど、身内には甘くて絆されちゃうとこあるし、勇ちゃんのこと好きだしね。今はメンバーとしてだけど、恋愛に変わるのは全然ある。」
「仁ちゃんはツンデレやからなぁ。時間はかかるかもしれへんけど、勇ちゃんならいけるやろ!」
俺のちょっと弱気の発言に返ってきた言葉たちに、笑みが漏れる。
メンバーからこう言われてるんだから、絶対に墜としてみせる。待ってろ仁人。
それから俺は、ずっと共に走ってくれてるマネージャーにも自身の想いを打ち明けた。
メンバーに打ち明けるよりもめちゃくちゃ緊張した。いくら多様性が認められてきた時代でもまだまだ偏見を持つ人もは多い。歳上の人は特に。俺だって偏見はなくても自分自身が男を好きになるとは思ってなかったし。
だけど、そんな俺の考えを吹っ飛ばすようにマネージャーは笑った。
もちろん驚いてはいたけど、変な女に引っ掛かるくらいなら仁人なら安心だなだって(笑)
それから、あいつは頑固だし手強そうだから頑張れよ!俺もできることはフォローしてやるだって!!!
俺の味方が多い!運も俺に味方してる。
俺は仁人にアプローチをかける。
もちろん急に分かりやすくしちゃうと逃げちゃうだろうから、動画撮影とかに託つけて、いつもより距離を近くしたりね。
柔太朗は宣言通り協力してくれる。俺ら2人のTikTok撮るの増やすとか、さりげなく俺の話題を仁人に振るとか。
最初は、最近なんか近くない?とか言ってた仁人も慣れたのか俺が真横にピッタリくっついててもなにも言わない。それどころか慣れすぎて俺の肩を枕にしてたりする。可愛い。
仕事の時だけじゃない。
オフの日でも俺のこと考えてもらえるように、絶賛奮闘中だ。
コメント
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読了しました!「外堀を埋める」ってタイトルからもうワクワクしました。snさん、自覚した瞬間から行動に移すの早すぎて笑っちゃうけど、仁人さんのことをよくわかった上で戦略練ってるのが憎いですね。メンバーに打ち明けるシーン、太智くんの「兄弟の恋愛事情とか知りたない」ってリアクションがめちゃくちゃ好きです。柔太朗と舜太があっさり受け入れて「お~」ってなる空気感も、このグループの仲の良さが伝わってきてほっこりしました。マネージャーにまで打ち明けてる胆力…応援したくなります!