TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

愛に生かされる

一覧ページ

「愛に生かされる」のメインビジュアル

愛に生かされる

5 - 4話「アカシア」

♥

100

2022年06月11日

シェアするシェアする
報告する

注意

・誤字脱字

・語彙力は遥か彼方へ飛んでいきました。

・ご都合設定、捏造

・キャラ崩壊

・季節、時間軸は改変しました。

・原作ガン無視

・場地母=しのぶ

・だいぶ詰め込んだ

それでも良い方はゆっくりしていってね


ー場地母ー2005年10月29日

目を閉じ、手を合わせる。あの子を懐い出すと、浮かんでくるのは、あの子のはにかむ笑顔。線香の煙が漂い、鼻につく。微かに匂うのは、供えた花。リンドウ、白いアイリス、ピンクの百合。花言葉で選んだ花たち。リンドウの花言葉は、誠実、固有の価値。白いアイリスは、純粋、思いやり。ピンクの百合は、やさしさ、暖かさ。どれもあの子から連想される言葉だと思う。

目を開け、荷物を持ち、お墓の出口に向かう。こちらに向かってくる人物。花と小さな荷物を持っている。こちらに気づいて、微笑みかけてくる。自然と口角が上がる。あの子の宝物。あの子の愛しい子。

「お久しぶりです。おばさん」

「久しぶり、桔梗。」

あの子の愛息子、桔梗。最後に会ったのは、いつだろう。また、目の下の隈、濃くなったね。また、細くなったね。また、一段と白くなったね。思うだけで、言わない。言えない。この子の心に私は触れようとしてはいけない。その役目は、私じゃない。

あの子の心残りは、この子だけでしょうね。父親を失ったこの子に、ただひたすら愛情を注いだ。でも、多分、きっと、この子が欲しているのは、あの子の愛情じゃない。母親を愛していなかった訳じゃない。けど、この子は、満たされない。この子が、欲しているのは、アノコの愛。そうでなければ、いや、そうではないといけない。

私が気づいてることは、悟られてはいけない。あくまで、母の友として、親しいおばさんとして、一人の母として、接する。この行動を、私はしなければならない。それが私の役目だ。

「じゃあ、さようなら。おばあさん」

「ええ、またね。」

悟られないよう。気づかれないよう。最後まで、最後まで。…お墓から少し歩いたところ。1度止まる。私の役目が一段落したことに安堵、できなかった。

    私は、最後、何て言った?

またね、またねと言った。言ってしまった!嗚呼、やってしまった。よりにもよって言った後にカレの目を見てしまった。問題なのは、見た事じゃない。言った事だ。カレの紅の瞳。鮮やかな紅なんかじゃない。あの紅は、血を被った紅、一瞬で染め上がってしまった。

…カレが持っていた花は、白い菊。白い菊の中に1本の黄色い百合。白い菊の花言葉は、真実。黄色い百合の花言葉は、偽り、?もしかして、私は、何か勘違いをしている?何か見落としている?何か、何を、何が、…あ、カレが、私の名前を呼ばなくなったのは、いつからだった?

風が吹く。少し冷たい風は、私の頬を撫でる。それが、心に重く、鋭いものを置いていったそんな気がした。

桔梗、あなたが欲しているものは⸺

   アノコの愛(もの)ではないの?

2002年10月29日火曜日

母さんが死んだ。最近、体調が良くなかったけど、呆気なく死んだ。しのぶさんが来てくれた。他は、呼ばなかった。呼ぶ必要なんて無い。最近、体重がみるみる減って、軽くなってた母さんは、さらに軽くなって帰ってきた。涙は、出なかった。薄情な息子だと思う。ごめん、母さん。あなたのものじゃ僕は苦しいままだったよ。


アカシア…秘密の愛

この作品はいかがでしたか?

100

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚