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ああっ、第33話もう読んだよ〜!!😭💕 リンネちゃんがバルトの部屋で服の匂い嗅いで「森に帰りたい」って呟くシーン、めっちゃ切なくて胸がギュッとしたよ…!懐かしさとか寂しさとか、色んな感情が混ざってる感じが伝わってきた🥺💦 留守の間にこっそり抜け出すって選択、子供っぽい無邪気さとちょっとした背徳感もあってドキドキした!これからどうなるのか気になりすぎる…!✨
今日はバルトの魔術師団入団日だ。
紹介人ということで、シュメリも一緒に出掛けて行った。
「いいかい。絶対に屋敷から出ないようにね」
シュメリが僕に、きつく言い含めて行った。
「良い子で待ってろよ」
バルトは、ちょっと緊張している感じだった。
二人が並んで出掛ける姿を見られるのは嬉しい。
最近の二人はシュメバルというより、仲良しの友達って感じだ。
だから、安心して一緒にいられる。
(僕も一緒に行きたかったなぁ)
なんて思いながら、遠くの空に想いを馳せる。
「やることないし、猫魔になってみようかな」
カノとキノが教えてくれた通り、体の奥に溜まっている魔力を放出する。
「えい!」
水色のベールが僕を包む。
剥がれ落ちると猫魔の姿になった。
「うにゃ!」
魔力を使って猫魔になると、人に戻っても服を着ているから安心だ。
水色のリボンは猫になっても、そのまま残っていた。
(首輪みたいで、可愛い)
黒い毛並みに白と水色が良く映える。
とっても気に入った。
僕は久し振りに猫の姿で屋敷の中を探検することにした。
一階は、食堂や広間、いつもお茶するテラスがある。
「おや、その姿……リンネ様、お散歩ですか?」
使用人の人たちは、僕が猫魔だって知ってる。
猫に変化できるようになったことも、シュメリから聞いて知っているみたい。
「あにゃ!」
挨拶をして、僕は階段を昇った。
二階には、シュメリの書斎やお部屋、寝室がある。
僕とバルトのお部屋も、二階にある。
「にゅぅ」
シュメリの書斎はいつも鍵がかかっているから、入れない。
書斎の中にシュメリがいる時も、入れてくれない。
お部屋とか寝室には入れてくれるのに。
何があるのか、気になるなぁ。
「にゅ?」
シュメリの書斎のお向かいには、バルトの部屋がある。
扉が薄く開いている。
僕は、何気なく扉を押した。
「はにゃ」
開けちゃった。
叱られちゃうかな。
僕は、こっそりバルトの部屋に入った。
(バルトは時々、お部屋に入れてくれた)
実は一緒にお昼寝したこともあるんだ。
シュメリに話すときっと怒るから、内緒だけど。
(森の家では、一緒に寝てたのにな)
丸太の家にはベッドが一つしかなかったから、二人で寝ていた。
眠れない夜はバルトが御伽噺を話して聞かせてくれた。
それが面白くて、余計に寝付けなくなったりした。
(バルトの匂いがする)
少しだけ、森の匂いがする。
その匂いをだどって、部屋の中をウロウロする。
一番匂いが濃い、クローゼットを開けた。
「バルトの服だ」
僕は人型に戻って、その服を手に取った。
この屋敷に忍び込んだ時にバルトが着ていた服。
お股ポテト
29
はるにし
72
森の匂いが染み込んでる。
「懐かしいなぁ」
心の底から、声が出た。
僕は森が懐かしい。
覚えていなくても、そう思う自分に違和感はなくなっていた。
ぽたりと零れた雫で、バルトの服が濡れた。
「あ……いけない。バルトのお洋服なのに」
そう思うのに。
二人で暮らしたあの家の匂いを、僕はめいっぱい吸い込んだ。
「森に、帰りたい」
気付いたら、そう呟いていた。
このお屋敷が嫌なんじゃない。
出て行きたいわけじゃない。
ただ、一度でいいから森に行きたい。
丸太の家や草原を、もう一度感じたいんだ。
「そうだ、森に行こう」
今日なら、行ける。
シュメリとバルトが帰ってくる前に、行って帰ってくればいい。
僕はもう一度、バルトの服の匂いを嗅いだ。
(この匂いを覚えてる)
森の匂い。
バルトの服からする、懐かしい匂い。
これを辿れば、森に帰れる気がする。
立ち上がって、猫魔の姿に戻った。
誰にも見付からないように、こっそりと屋敷を抜け出した。