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数週間後、黒木夫人が満腹寺に入りびたっているという噂が流れた。
「どうも僧正とデキてるらしいんだよ…」金隠氏が亜漕に言った。「夫人らしいわねえ〜。でも今度は続きかもよ…」「あたしもそう思うんだ。何ていうか、毒をもって毒を制ずる的なところだな…」「まあ彼女も尼僧を目指してるんだし、そのほうが良いかも。」
しかし又黒木夫人らしい思惑があった。
「今じゃ、お寺でも薬膳料理とか、カフェとかありますわねえ。あたくしは、クラブなんかあっても良いと思いますの。」と夫人は大僧正に言った。「?」「つまり、アンドレがシモジモに中東の交換留学生をホストに斡旋してるんなら、いっそ、満腹寺の経営でやったらどうかしら?」「そりゃあいい考えだ。アタシも店に出たい。」「で、あたくしがやらせの客になりますから、檀家の未亡人なんかを誘って見ようと思いますの!」大僧正は開いた口が塞がらなかったが(この女はド肝を抜く集客力だ)と内心思った。