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みぅです🤍🥀 第172話、読ませていただきました。 桃太、帰還おめでとう……! あの日緋色孔雀の衝撃刃で敵を薙ぎ払う姿、めっちゃかっこよかった。 「雑草はしぶとい」って言葉に、彼の根底にある強さがにじんでてぐっときました。 仲間たちがそれぞれの形で桃太の生還を喜ぶ描写も、すごくあたたかくて好きです。 啓介の狂乱ぶりも不気味で、次が気になる……! 続き、静かに待ってます🌙
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額に十字傷を刻まれた少年、出雲桃太が、オウモ率いる異世界クマ国の政治組織〝前進同盟〟と協力関係を築いてから三週間後の、西暦二〇X二年六月三〇日午後。
「皆、助けに来たぞ!」
桃太は、薄ピンク色の鎧下と、洋服のジャケットに似せた青い鱗鎧を身につけ、鎖を編み込んだ同色のズボンを穿いて、漆黒の全身鎧で武装した黒騎士が操縦する蒸気二輪車の荷台に立っていた。
そうして〝緋色の手袋〟をつけた両手から五メートルを超える長い衝撃の刃を振るうや、灰色のパワードスーツ部隊〝鋼騎士〟と、赤い八本足の虎〝式鬼・八足虎〟の軍勢を薙ぎ払うことに成功する。
「オウモさんに貰ったこの手袋、〝日緋色孔雀〟は凄いな。衝撃に反射というアクセントを加えることで射程が伸びて、威力もあがっている。実戦でも充分に使えるぞ!」
「AAA!?」
桃太がバイクの荷台で緋色の手袋から伸びる衝撃刃を振るうたびに、全長一〇メートルに達する巨大な鋼鉄の怪物、神鳴鬼ケラウノスから伸びる操り糸が断たれ、テロリスト団体〝S・E・I 〟が擁する軍勢の一部が沈黙した。
「ふざけるな、ふざけるなああっ」
一方、奸計で葬ったはずの桃太が生きていたという事実は、〝S・E・I 〟の代表、真犯人である四鳴啓介にとって受け容れがたいものだった。
元勇者でありながら、いまやテロリストの首魁に堕ちた青年は、心臓部にあたるコックピットでケラウノスを操りながら、ツーブロックにまとめたオレンジ色の髪を両手でかきむしり、殺意のこもった雄叫びをあげる。
「一度死んだ男がさまよい出てくるんじゃない。出雲桃太ああああっ」
「四鳴啓介、バカボンボンは知らないだろうが、雑草ってヤツはしぶといんだよ。俺は、アンタをぶっ飛ばすまで、なんどだって生き返ってやる」
桃太がそう啓介を一喝したことで、幻覚や幽霊の類いでは無いと確信したらしい。
新月の夜がごとくに真っ暗だった焔学園二年一組と、勇者パーティ〝N・A・G・A〟の団員達の顔に希望の火が灯る。
「桃太おにーさん、必ず戻ってくるって信じていたサメエ」
銀髪碧眼の少女、建速紗雨は、傷ついた体を仲間達に支えられながら、嬉し涙を流し――。
「ええ、それでこそ桃太君。わたしの大切な、自慢の男の子です!」
#追放
栗色の髪を赤いリボンで結んだ担任教師、矢上遥花は紗雨の背を治療しながら、柔らかに微笑み――。
「アハッ、アハハ。出雲桃太め、黄泉路から戻ってきたかっ。初めてだ、この感情、この胸の高鳴り、実に楽しい!」
昆布のように艶のない黒髪の少女、伊吹賈南が頬を林檎のように赤く染め――。
「出雲の野郎、心配させやがって」
「やっぱり生きていたんだっ」
「遅いぞ。だが及第点だ」
リーゼントが雄々しいパワフルな少年、林魚旋斧をはじめ、天然パーマの小柄な少年、関中利雄、七三分けの長身少年、羅生正之ら、焔学園二年一組のクラスメイトが腕を大きくあげて生還を喜び――。
「あれが、新たな英雄か!」
「勇者がやってきたぞ!」
勇者パーティ〝N・A・G・A〟の団員達も、歓声をあげる。
「黙れ! 英雄も勇者も、私の為の称号だあ。」
啓介は狂乱のあまり、神鳴鬼ケラウノスの巨体で清水砦の城郭跡を踏み潰し、部下や式鬼すら蹴飛ばしながら、吠え猛った。
「戦闘機能選択、モード〝狩猟鬼〟。状況開始!」
黒騎士はバイクを止めて、巨大な鬼に向かって銃弾を三発放ち、狙い違わずコックピットのある胸部に直撃させた。
「あ、あいつ、銃を使ったぞ!?」
「ひょっとして奴も、勇者パーティ〝C・H・O〟の生き残りか!?」
「まさか神鳴鬼ケラウノスを倒せるのか!?」
焔学園二年一組の生徒と、冒険者達は期待に目を輝かせたが……。
「キシシシ。無駄無駄あ。三縞家に伝わる〝勇者の秘奥〟、サイボーグ? それがどうしたああ? ケラウノスの装甲は、衝撃に干渉する日緋色金を電磁装甲化させたもの。そんな豆鉄砲なぞ、通じるものか!」
さしもの銃弾も、電気と重装甲に守られたケラウノスには歯が立たなかったようだ。
「エセ勇者と、〝C・H・O〟の死に損ないめ、なぶり殺しにしてやるぞ」
「黒騎士。大丈夫だ、俺たちは負けない!」
「!!」