テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「古代の覇者?」
「怪物と言ったところだ、ヤツらは今は寄生という形でいる。
だがあと二、三日もすれば、姿形を手に入れ、必ず世界を壊す。
戦うか戦わないかは自分で決めていい。
戦わないのであれば、俺が代わりにやるだけだ」
リノアルも古代と言っていた、何か関係があるのだろうか?
(古代?来るよ!強いから…きっと勝てる…)
(…目が分れて…髪も変だ)
あの言葉と今の自分の姿が頭をよぎる、もしそうだとしたら…自分は…
「怪物、終焉ね。ははは…!
よし、それ引き受ける」
心臓が高く跳ねる、頭がこんがらがっている。
わけがわからない。だが、何もせず終わるよりはいいことだろう。
「ほ、本気で言ってる!?」
「エド、何を聞いたかとか、もう知らない。
もし良ければ敵になってやる。」
「は?」
「よーし。前から消毒液飲み干してみたかったんだ、今ならできる!消毒液貰うぞ」
「か、怪物より怪物…って言ってる場合じゃない!はぁ!?マジ?マジで飲むの!?」
薬箱から消毒液を手に取り、飲もうとしたところ、エドが止めに入った。
「やめるんだ!ダメだっ!ダメだってぁッ!」
「邪魔するな!どうせ怪物になってるんだ!もう俺怪物なんだ!」
エドを押しのけ、今度こそ消毒液を一気飲みした。
エドは呆然と突っ立って動かず、戸惑ったテトが一言。
「…大丈夫か?」
「…塩ラーメン」
「……」
「…………」
しばらくの沈黙の後、喋ったのはエドだった。
「もう夜だし、泊まらせたくないけど、泊まってく?」
さっきの奇行を思い出し、汗が止まらない。
俺はガクッと倒れこんだ。
「…本当に…申し訳ない…いろいろと。」
こうして今日はエドの家に泊まることになった。
世界はそう簡単に終わらないと、この時はまだ甘く見ていた。
終焉まであと3秒も無いことに気づきもせずに。
114
#挿絵
KEY-STU
26,528
733
#切ない恋
きなこもち
200
コメント
1件
散歩さん、第2話読ませていただきました! 「消毒液飲み干したかったんだ」の流れ、あまりにもインパクト強すぎて笑いと切なさが同時に来ました…。エドくんの「ほ、本気で言ってる!?」からの全力静止、塩ラーメンの間、そして「…本当に申し訳ない」の畳みかけ、全てが生き生きしてて大好きです。ラストの「終焉まであと3秒」の一文で、じわっと緊張が再登場するところが本当に巧いなと感じました。続きがすごく気になります!