テラーノベル
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午後からお見舞いに行く予定だった。
少しぐらい、いつもより寝ててもいいかななんて思った。
僕が眠りから覚めてスマホを見ると、一件のメッセージと一件の不在着信があった。
電話は、るぅとくんのお母さんからのものだった。
それを見た瞬間、家を飛び出していた。
足を止めることなく、るぅとくんの入院している病院へと向かった。
「るぅとくんッ!」
病室の前に着いて、扉に手をかける。
そこまで来たのに、手が震えて、扉を開けることが出来ない。
やっとの力を振り絞って、扉を開ける。
そこには_、
白い布を被されているるぅとくんが居た_。
ここまでなんとか涙をこらえていたのにッ、勝手に涙が零れてきた。
「るぅとくん?なんでよ、」
「いつもみたいに、笑顔を浮かべてよッ!」
僕は、るぅとくんにすがりつくように泣いた。
周りには、るぅとくんのお母さん。
そして、幼馴染だと言っていた、莉犬くんとジェルくん。
推奨しきっていて、もう涙も出ないようだった。
嘘だと信じたかった。
僕のことを救ってくれたキミが、死んでしまったなんて信じられなかった。
いや、信じたく、なかった。
布の下には、かつて僕に微笑んでくれたるぅとくんの顔が、そこにはあった。
それが、少しの救いになった。
るぅとくんのお葬式に参列させてもらった。
最後だから、と言って火葬する前にるぅとくんのお母さんが顔を見させてくれた。
穏やかな顔で眠っているるぅとくんを見て、やっぱりまだ死んでいるなんて認められなかった。
今にでも、目を開けてくれるんじゃないかと思った。
るぅとくんが骨だけになってしまうのが嫌で、僕は葬式場から逃げ出した。
外で風に当たっていると、後ろからるぅとくんの幼馴染が来た。
「あの、ころんさんですよね?」
莉犬くんが訪ねてくる。
僕は頷くだけにした。
今、声を発したら、また涙が出そうだったから。
「るぅちゃんから、手紙があってん」
そう言ってジェルくんが手紙を手渡してきた。
「るぅちゃんと仲良くしてくれてありがとうございました」
二人は頭を下げて去っていく。
僕は、手渡された手紙に目を落とす。
手紙という程の紙ではなく、ノートを切り取ったかのような紙だった。
僕は、手紙を見て、また泣いてしまった。
そして、スマホに届いていた一件のメッセージを開いた。
さらに涙が零れてくる。
それでも、僕は_、
るぅとくんの分まで生きよう、そう思えた_。
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