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私は、『ある』ことを理由に、この世界に閉じ込められた。その「原因」とは、一体何なのだろう。私は、この謎を解き明かしたいと思い、 彼女たちと共に旅をする道を選んだ。 いずれ必ず訪れるであろう別れの時のためか、 あるいは私が… この現象の原因であるのか、それは判らない。判ってはならないことだ。…しかし。 私の身に何かが起きていることは事実だ。 ならば、その原因を調べない訳にはいかないだろう? - 第2話「記憶・想起編」(主人公1) - ンは、夢の中で、誰かに呼びかけられている。「…ん…」眠りから覚める気配のない少女は、うっすらと目を開き、虚ろな目で周りを見回した。「ここは…?」まだ頭が覚醒しきっていないようでぼんやりとしている。(えっと…)彼女は、自分がなぜこんな場所で眠っていたのかを思い出そうとした。確か自分は…(そうだ…!私… あの時、みんなと一緒に…)そう。あの時私は、仲間たちとともに、魔王を倒して平和になった世界で暮らしていたはずだ。でも、どうしてこんなところにいるんだろう?そう思いながら上体を起こすと、突然ズキリとした痛みが彼女の身体を襲った。「……痛ッ……」慌てて自分の右腕を見ると、腕全体に包帯のようなものが巻かれていた。「……!何これ…!」よく見てみると包帯の隙間から血が滲み出ている。しかもこれはただの傷ではないようだ。何かが刺さったような跡がある。「え?」その時になってやっと状況を理解した少女が、青ざめていく。すると誰かが彼女に向かって大声で叫んだ。「アリアさん!」そこに現れたのは、長い髪を一つに束ねてポニーテールにしている美しい少女だった。「レイラ!!大丈夫!?」呼ばれたその名前に聞き覚えはないはずなのに、何故か不思議と懐かしさを感じた。「あなたは一体誰ですか……?」思わずそんな質問を彼女に投げかけてしまう。「え……?何言ってるの!?あたしのこと覚えてないの?」困惑しながら少女がこちらに歩み寄って来る。その顔には見覚えがあった。いつも鏡の前で見る自分そっくりの顔だったのだ。ただ髪の色が違うだけでそれ以外は全く一緒なのだ。「……」少女の顔をまじまじと見つめる。すると、彼女と目が合った途端彼女が急に泣き出してしまった。「良かったぁ~、生きててくれたんだね~」その泣き顔を見て胸が痛み出す。まるで何かを知っているかのような感覚を覚えた。どこかで会ったことがあるのだろうか?しかしいくら記憶を辿っても目の前の少女のことなど全くわからない。それなのになぜかとても