幻覚寺の夜。外は雨がしとしと降っている。
消灯過ぎ、フルタは相変わらずスマホ麻雀をやっている。「あ゛あ゙〜っあ゙」不気味なうめき声が聴こえた。壁に耳を当てたり、部屋の障子を少しばかり開けて様子を伺ったがわから無い。
「あ゙ー−−!」どうも便所のほうからであった。しばらくすると山富士女史がスッキリした顔で出て来た。ポカンと見ているフルタに気がつき、「何見てんの⁉あたしだって排便くらいするわよ。」「や〜。具合でも悪いのかと…」「便秘気味でね…ここんとこ忙しいし。」「センナがいいらしいっスよ。寺の裏の畑に門跡さまが植えてるッス。」「あらそう。明日摘んでもいいか聞いてみるわ。おやすみ。」「おやすみなさい。」
二人は各自の部屋に戻った。
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