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/ 神作だぁ...っ✨
『 あの夏が飽和する。 』
› skri
› あたおか組
橙視点
黄「 昨日人を殺したんだ … ッ 」
りぃだはそう言っていた 。
夏時ずぶ濡れのまんま部屋の前で泣いていた 。
夏が始まったばかりと言うのに君は酷く震えていた 。
そんな話で始まる 。
あの夏の日の記憶だ 。
黄視点
黄「 殺したのは隣の席の 、いつも虐めてくるあの人 。
もう嫌になって 、肩を突き飛ばして打ちどころが悪かったんだ 。
もうここには居られないと思うし 、どこか遠いところで死んでくるよ 。 」
そんな私に君は言った 。
橙「 それじゃ 、おれも連れてって 。 」
財布を持って 、ナイフを持って 、携帯ゲ ー ムもかばんに詰めて 、要らないものは全部 。
壊して行こう 。
あの日記も 、あの写真も今となっちゃもう要らないよ 。
橙視点
橙「 人殺しと 、ダメ人間の 、りぃだとおれの旅だ 。 」
そしておれらは逃げ出した 。
狭い狭いこの世界から 。
家族もクラスの奴らも何もかも全部捨ててりぃだと二人で 。
遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ 。
もうこの世界に価値などないよ 。
人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか 。
りぃだは何も悪くないよ 。
橙「 りぃだは何も悪くないよ … ッ 」
黄視点
結局私ら誰にも愛されたことなどなかったんだ 。
そんな嫌な共通点で 、私らは簡単に信じ合ってきた 。
ゆららの手を握った時 、微かな震えもすでになくなっていて 、誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた 。
橙視点
金を盗んで 、二人で逃げて 、どこにも行ける気がしたんだ 。
今更怖いものは 、おれらにはなかったんだ 。
額の汗も 、落ちたメガネも 、
黄「 今となっちゃどうでもいいよ 。
あぶれ者の 、小さな逃避行の旅だ 。 」
黄視点
黄「 いつか夢見た優しくて 、誰にも好かれるような主人公なら 、汚くなった私たちを見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな ? 」
橙「 そんな夢なら捨てたよ 、だって現実を見ろよシアワセの四文字なんてなかった 。
今までの人生で思い知ったじゃないか 。
自分は何も悪くねぇと 、誰もがきっと思ってる 。 」
橙視点
あてもなく彷徨う蝉の群れに 、水も無くなり揺れ出す視界に 、迫り狂う鬼たちの怒号にバカみたいにはしゃぎあい 、ふとりぃだはナイフを持った 。
黄「 ゆららが居たからここまで来れたんだ 。
だからもういいよ 。もういいよ 。
死ぬのは私一人でいいよ 。 」
橙「 ッぇ … ッ ? 」
そしてりぃだは首を切った 。
まるで何かの映画のワンシ ー ンだ 。
白昼夢を見ている気がした 。
気づけばおれは 、捕まって 。
りぃだどこにも見つからなくって 、
橙「 りぃだだけがどこにも居なくってッ 」
そして時は過ぎていった 。
ただ暑い暑い日が過ぎてった 。
家族もクラスの奴らもいるのになぜかりぃだだけはどこにもいない 。
あの夏の日を思い出す 、おれは今の今でも歌ってる 。
りぃだをずっと探しているんだ 。
りぃだに言いたいことがあるんだ 。
九月の終わりにくしゃみして 、六月の匂いを繰り返す 。
りぃだの笑顔は 、りぃだの無邪気さは 、頭の中を飽和している 。
誰も何も悪くないよ 。
りぃだは何も悪くはないから 。
橙「 もういいよ 、投げ出してしまおうッ
そう言って欲しかったんでしょッ ?ねぇッ 」
いやなんかクオリティ下がってね ??
だめくね ??
まぁできたのであげます(
リクエスト受け付けてます !!
僕が知ってるグル ー プ様であれば書けます 👍
知らないグル ー プ様だと時間かかります 💦