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この前はティアの誕生日でした。15歳になったばかり。
両親はティアに水色のリボンをあしらった素敵なドレスをプレゼントしてくれて、その日は家族でレストランに行ったのです。プレゼントされたドレスをティアは着ました。
ティアは、本当に幸せでした。
なぜ、精神疾患になったのか、両親に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
知性だけで生きるしかないことを、確かに両親はティアに強いたのですが、そのおかげでこうして穏やかな幸せを過ごせるというのに。ティアは自分の楽しさを求める欲望の深さに気づき、その欲望を抑えられないことに悩むのでした。
「おいしいかい?」レストランで素晴らしいごちそうを食べ、父親が聞きました。「はい、とてもおいしいです」ティアは自分が賢い両親の知性と愛に守られ、どんなに幸せかをかみしめましたが、ティアの人間としての楽しさを求める欲望は知性だけで満足していないのです。(どうしてわたしは賢くないんだろう?いつまでも満足しないの?なんてわがままなんだろう?)ティアは両親にティアの楽しさを求める欲望がどんなに深く強いかを決して気づかれてはならないと思うのでした。だから、ティアは行動で幻聴も自分の気持ちも紛らわすしかなかったのです。