テラーノベル
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放課後の教室は、もうほとんど人がいなくなっていた。窓から差し込む夕日の光が、机の影を長く伸ばしている。
あなたが教科書を片付けていると、背後から低く響く声がした。
「まだ帰らないのか?」
振り向くと、そこにはクラスでも有名なドS男子・蒼真が立っていた。いつも冷たくて、でもどこか惹かれてしまうあの人。
「え、あ…今日はちょっと用事があって…」
そう答えるあなたの声は、少し震えているのに気づかないフリをする。
蒼真はにやりと笑って、あなたに一歩近づいた。
「そんなに慌てなくてもいいのに…俺と二人きりになるの、嫌なのか?」
その視線に、胸がぎゅっと締め付けられる。逃げようと思ったけど、足が動かない。
「いや…別に、そういうわけじゃ…」
「ふーん…なら、少し俺と遊んでいけよ」
そう言うと、蒼真はあなたの手を軽く掴んで、机に押し付けるようにした。
あなたの心臓はドクドク鳴り、蒼真のドSな笑顔にどうしても目が離せない――。
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