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次の日俺は上司の野島を会議室に呼び出した。
この上司は俺たち同期を結構気にかけてくれてるのでこの揉め事が起きてる事は把握してると踏んだからだ。
「梶原君どうしたの急に呼び出してもしかして退職?」
「退職ではないですけど野島さん今同期で起きてる揉め事に関してどう思いますか?」
「何の事かな?」ととぼけていた。
「とぼけても無駄ですよ。俺には野島さんの耳には入ってる事は知っているんですから」と
カマをかける。すると
「詳しい事はほんとに知らないんだけど私は貴方達の上司だからどっちかの味方をする事は出来ない。」と返答した。
「俺はその言葉が欲しかったです」
と言うと野島は
「どう言う意味?」
「どっちかの味方をする事が出来ないと言う事はつまり何があっても見て見ぬ振りをするということですよね」
「言い方が悪いけどそうだね」
「ならそれでいいです。お時間とらせてすいません。仕事に戻ります」
と言い俺は会議室を後にした。
これで準備は整った後はあいつらにもうここに居づらくなる状況を作るだけだ。
今でも自分のことではないのにこんなに熱くなってしまっているのかは分からない。
でもとりあえず今は俺の気持ちのことよりも現状を変える事が最優先だ。
まず最初に佳奈さんと志保さんを仲違いさせる必要がある。
そう思った俺は佳奈さんの所へ行き
「佳奈さん今日ちょっとだけ時間ある?」
「どうしたの?」
「少し話したい事があるから2人で時間作れないかな?」
「え〜いいけどもしかして告白?w」
「そうじゃないけど佳奈さんにしか話せない事だから」と悲しそうな表情をして言った。
「そんな顔されたら断られんし初めてだねそんな真剣な顔するの。分かった仕事終わりだったら時間あるから話聞くよ!」
思った通りだと佳奈さんは根は優しいからこの状況で断る事はしないだろう。
その日の仕事終わり
「どうしたの?話って?」と心配そうに佳奈さんは俺に言ってきた。
俺は涙目になりながら
「俺は佳奈さんが最近志保さんから意地悪されてないか心配で」
「意地悪?私じゃなくそれ麻衣子ちゃんでしょ」
やはりこいつは麻衣子さんが虐められてるのを知りながら加担してたんだなと確信した。
「麻衣子さんが虐められてるのはなんとなく気づいてたけどこの間聞いてしまったんだ」
「えっ!何を聞いたの?」
「志保さんと中尾君が佳奈さんの事を悪く言ってたんだ」
佳奈さんは表情を変え少し怒った顔で
「何て言ってたの?」と返した。
「佳奈さんが会社の男全員に色目使ってるのがキモいからあいつも省くようにするって」
「志保あいつムカつく」と完全に火がついた。
「俺は佳奈さんに傷ついてほしくない。だからと言って会社で揉め事も起こしてほしくないから今は志保さんと距離を置くべきだと思うんだ」と俺は心配する様な顔で言った。
「確かに梶原君の言う事も一理ある。今会社での評価が高いのは志保だと思うし」と佳奈さんは納得してくれた。
俺は内心ニヤリとして引き続き心配そうな顔で
「俺がなんとかするから志保さんの事出来る限りでいいから教えてくれないかな?会社でのミスとか人の悪口を言ってたとか」
「意外と知らない人多いけど梶原君とかがたまにやってる雑務とかあれは大体志保がやってる事になってるね。だからいざやれって言われても志保はやり方分からないと思う後は皆の悪口言ってるね」
「ありがとうそれだけ情報があれば大丈夫」
「私は何したらいい?」
「志保さんと距離をとってもらえれば後は今まで通りしてて下さい。なんとかするので」
佳奈さんは嬉しそうに
「分かった!じゃあよろしくね」
と帰って行った。
意外にも簡単に俺の話を鵜呑みにしてくれたのに少し驚いたがよくよく考えると普段の志保さんの行動や自分の保身が大事な佳奈さんの性格上こうなるのは必然だったのかもしれない。
と俺はそう思いながらニヤリとしながらタバコを吸った。