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水郷の夏再び

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水郷の夏再び

3 - 第3話 受け止める覚悟

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2025年08月30日

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第1章 第3話「受け止める覚悟」


グラウンドに活気が戻り始めた柳城高校。

毎日の声出し、練習後の整備、用具の手入れ。

一見小さな積み重ねだったが、数週間で空気は確実に変わっていた。


ある日の練習後、城島監督は捕手志望の新入生・小早川啓介を呼び止めた。

「お前、キャッチャーをやりたいんだったな。」

「はい!」

「キャッチャーはただ球を受けるだけじゃない。チームをまとめ、投手を引っ張り、試合の流れを読む。監督の目と頭を持つポジションだ。覚悟はあるか?」


小早川は、泥だらけのユニフォームのまま深くうなずいた。

「あります。どんなボールも、僕が全部受け止めます。」


その言葉を聞いた監督は、久しぶりに口元を緩めた。

「なら次の練習試合、お前に任せる。」


――試合。

対戦相手は県内の私学、実力は柳城より格上と評判のチーム。

上級生の中には不安を口にする者もいたが、小早川はむしろ胸を高鳴らせていた。


練習で城島監督が繰り返し言ったことが耳に残る。

「キャッチャーは試合の心臓だ。試合を動かせるのはお前だぞ。」


翌日の放課後、部員たちは整えられたグラウンドで白球を追った。

そして、いよいよ初めての対外試合の日が迫っていた。






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