sm 「俺、活動辞める」
グループチャットで一言を発したのは
2日後だった
自分でも決断が早すぎたと思う
でも心が限界だ
俺のやりたかったことは
みんなで楽しくゲームすること
ただ、それだけ
この希望は誰にも変えられない
だが、現実はどうか
前までは良かったのに
いつしかリスナーという存在に囚われて
愛想笑いをして。
素の自分じゃいられなくなってしまう
スマホには通知が溜まっている
どうして、なんで、
俺らにはスマイルが必要だ
そんな言葉が画面を埋める
ただの綺麗事だ
そう思いながら既読をつけないよう通知バーでアイツらの言葉を見る
ピーンポ ピーン ピーンポーン
しまいにはインターホンを連打された
sm 「出るわけねーのに……」
俺は理想を追いすぎたんだ
もう、疲れたんだよ
お願いだから構うな
捨てるくせに希望を持たせるな
必要ないくせに。
らくに、なり、たい
虚ろな目でキッチンへ行き包丁に手を伸ばす
インターホンが鳴り響く部屋
こんなとこで俺は死ぬのか?
まぁ、いいか。関係ない
包丁を掴んだ
はずなのに_______________。
パシッ
nk 「何してるの!」
sm 「あれ……なか、む」
kr 「間に…あった、?」
kt 「nakamu、ナイスすぎ……ッ」
br 「危なかった〜」
shk「……何しようとしてたの」
そう言われて手を伸ばした先を見る
sm 「あ、れ……なんで包丁なんか」
nk 「スマイルッ!」
声の方を向こうとすれば突然ハグされた
nk 「俺たち、無責任なこと言ったよね…」
sm 「いや別に……、そんな……」
shk「お前……、メンバー優先だろ?」
シャークんの言葉を聞いてハッとする
俺の言いたいことが伝わった……
考えて……くれてたんだ
kt 「スマイルは、何がしたい?」
俺は……
俺は…
sm 「みんなと…楽しくゲームがしたい」
俺の希望
伝えればみんなは顔を見合わせる
kr 「よし、じゃあ今からゲームしよ!」
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勇気をだして声にしてよかった
何も気にせずやるゲームは最高だった
過去一笑った気がする
やりたかったこととやっていること
今はそれがひとつになった
もう二度と、誰にも崩させない________。
コメント
3件
初コメ失礼します!! 感情が伝わってきてとても感動しました 初めて出会った作品がぶた。さんので良かったです! これからも応援しています