テラーノベル
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今日は柔目線です
この国において、俺の欲しいものは、何でも手に入る。たとえ、それが人であろうと。
王子という立場に生まれて、何不自由なく育ってきた。しかし、恋という気持ちはずっと心に居座ったまま。
他国の姫君の高い媚びるような声よりも、人魚の青年の君の、温かい声が、耳に響いて離れない。
また、会えるのかな
そう呟いても、君には届かない。そんなこと、わかってるはずなのに。
願ってしまう。
今日は港の市場を覗きにきた。従者を連れずに出かけられるのは久しぶりだ。
探索していると、ある一角に人だかりができていて、その輪の中には大きな水槽があった。
少し見てみよう、そう思って覗き込んだら、
あの時の人魚だ。
とっさに漁師のおじさんに話かけてみた。
あの人魚、どうしたんですか?
おじさんは王子の僕に驚いていたが、詳しく説明をしてくれた。
どうやら、漁の網に紛れ込んでいたらしい。何十年も前に人魚が一度市場に出回った以来、久しぶりに出てきたというので、物珍しさに人が集まってきたという。
これは、もしかしたら天啓なのかもしれない。今、ここを逃せば二度と会えない、そんな不安が押し寄せてくる。
「これ、俺が買います。」
静寂が訪れた。平均的な国民の年収の何倍もの金を出す。手続きが終わり、人魚と目が合った。
君の名前は?
一拍置いてから、人魚は答えた。
「俺は、舜太。」
びび
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コメント
1件
みぅです🖤 王子が「恋」って自覚した相手、まさか人魚だったんだ…!しかも二度目の出会いを“天啓”って言い切るところ、重すぎて好き。 「これ、俺が買います」の即決もすごいし、水槽越しに名前を聞くシーン、すごくドキドキした。 舜太、どんな声で答えたんだろう…次が気になる🌙