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休日の夕方、 pnとrdは映画を観て、 カフェでのんびり過ごしたあと、 駅へ向かった。ちょうど帰宅ラッシュの時間帯で、ホームには人があふれていた。
rd「うわ、人多いな……」
pn「大丈夫だよ、すぐ降りるし」
そう言って笑ったpnの顔が、混雑の波に飲まれた瞬間、見えなくなった。
rd「……pn?」
呼びかけても返事は聞こえない。rdは焦り、手を伸ばすが、人の壁に阻まれて届かない。
そのとき、pnの肩が小さく震えた。背後から伸びてきた男の手。周囲はスマホを見たりおしゃべりしたりしていて、誰も気づかない。
――何やってんだ、アイツ。
遠くから見たrdの心臓が、一瞬で怒りに火をつけられた。けれど電車は動いていて、すぐには助けに行けない。
次の駅が、やけに遠かった。
ガタン――電車が止まる。
ドアが開いた瞬間、rdは人を押しのけて走った。
rd「おい、何してんだテメェ!!」
男の腕を掴んだrdの目は怒りで燃えていた。周りの人がざわめき、駅員が駆けつける。男は言い訳もできず、引きずられていった。
rdはすぐにpnの手を取り、駅を抜けた。pnの足元はふらついていて、rdはためらわず姫抱きにする。pnは少し驚いたが、その胸の中があまりに温かくて、黙って身を委ねた。
家に帰り着くなり、rdは玄関で靴も脱がせず、pnを抱きしめた。
rd「……もう大丈夫だよ。あいつはいないから安心して。 」
rdの声は低くて、悔しさがにじんでいる。
rd「どこ触られた?」
pnは頬を赤くして、小さく答える。rdはそのたびに手を重ねるようにして、まるでアイツの痕跡を全部消してしまうみたいに抱き寄せた。
rd「もう二度と誰にも触らせない。pnは俺のだ」
rdの目は真剣で、少し怖いくらいだったのに、pnは不思議と安心した。胸の奥に温かさが広がっていく。
pn「……ねぇ、もっとぎゅーってして」
その言葉に、rdは力強くpnを抱きしめた。
rd「pnは俺だけ見てればいい。他の誰にも渡さない」
pn「……うん。rdがいちばん。世界でいちばん大好き♡」
pnは泣き笑いしながら、rdの胸に顔をうずめる。
けれどrdはまだ足りなかった。
rd「なぁ、さっきみたいな目……もう二度とさせたくない。pnは俺だけのもの。他のやつに一瞬でも触れさせるなんて、考えたくもない」
言葉と同時に、rdはpnを抱き上げ、まるで壊れ物みたいに大事そうにソファに座らせる。
pn「……わかってるよ。rdがいちばんだもん」
pnの声は震えていたけれど、目は真っ直ぐにrdを見ていた。
rd「もう俺から離れられないくらいにしてやる。pnは俺だけのだ」
rdの言葉は強引なのに、どこか優しくて、pnの胸は甘い痺れでいっぱいになった。
pn「うん……rdがいないと、ぼく、もうダメかも」
rd「いいよ。ダメになっても。
俺だけがいればいいから、」
rdの腕はさらに強くpnを抱きしめた。
pn「……rd、もっとぎゅってして」
rd「離さない。絶対に」
pnは涙を浮かべながら、何度も「大好き」と繰り返した。rdはそのたびに「俺のものだ」と答えた。
その夜、二人の影は重なったまま、ずっと離れなかった――。