テラーノベル
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大日本帝国キッチンの準備が進み、香ばしい和風出汁の匂いが漂い始めたキッチンの片隅。日本は、先ほど父・陸(日帝)の釘を抜くために使ったペンチを片付けながら、ふと思い出した疑問を次男の海(海軍)と三男の空(空母)に投げかけた。
「そういえば……海兄さん、空兄さん。父さんが今朝、まだウォッカに酔って寝ぼけていた時に、何か奇妙なことをブツブツと呟いていたんです」「ん? 陸兄さんが朝に、ですか? どんな感じの言葉でした?」
海が鮫のしっぽを不思議そうに揺らしながら、カレーのルーをパキパキと割り入れる。
「それが……なんというか、アラビア語みたいな感じの発音だったんですよね」日本が当時の様子を思い出して眉をひそめる。
「アラビア語……? 陸兄さんが……?」
空が背中の純白の羽をパタパタさせながら、お米を研ぐ手を止めて首をかしげた。海がさらに具体的な詳細を求める。
「何文字くらい喋ってそうでしたか?」
「確か、十文字以上は一気に喋っていたと思います」
その瞬間のことだった。海と空の二人が、完全にタイミングを合わせてピキッと硬直した。そして、静かにキッチンの向こうで大真面目な顔をして肉じゃがのジャガイモを切っている長男・陸(日帝)の方を振り返った。
「「陸(りく)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!?」」
二人の突然の絶叫に、現国の日本とドイツが
「うわっ!?」
と飛び上がる。
「ちょっと二人とも、急に大声を上げてどうしたアルか!?」
中国がお茶を吹き出しそうになりながら突っ込む。海は少し頭を抱え、空は
「あちゃー……」
とゴーグルを叩いた。簡単に説明すると、日本が聞いたその
「アラビア語のような謎の呪文」
の正体は、当時大日本帝国陸軍の内部で実際に使われていた『暗号(通話コード)』のようなものだった。古文や古語などの古い日本語の響きや不規則な発音の組み合わせを参考にして作られていたため、現代の日本(現国)が聞くと、まるで異国のアラビア語か何かに聞こえてしまうのだ。「なるほど、暗号ですか……。でも、それなら二人がそんなに青ざめる必要は……」
日本が不思議そうに尋ねると、今度は空が真顔になって声をひそめた。
「いや、違うんだよ日本。陸兄さんね、日本家(大日本帝国)の中で、一番『天皇万歳(思想)』の気が強いんだよ」
「え、思想……?」
「はい。その十文字以上の陸軍暗号、寝言で言っていたということは……中身は十中八九、『大君(おおきみ)の為(ため)に命(いのち)を捧(ささ)げて誉(ほまれ)を遺(のこ)さん(天皇陛下のために命を捧げ、歴史に誉れを残さん)皇国(みこく)を守るため御国のために』的な、当時の超ストレートなガチ思想の軍人構文ですよ」
海がため息をつきながら鍋をかき混ぜる。実は、生前の戦争中から、しっかり者の次男・海とハイテンションな三男・空の二人は、長男のあまりにも行き過ぎたストレートすぎる陸軍思想を見て、陰で何度もこう懇願していたのだ。
『陸兄さん、お願いだから現世にいる間だけでも、一旦その思想(天皇万歳)を無くして大人しくして……!! アメリカや国連さんの前でそれ叫んだらマジで国際問題(または再拘束)になるから……!!』と。
「にゃ? 海、空、私の名前を呼んで何か用ですか?」
肉じゃがの味見をしながら、猫耳をピコピコさせてとことん鈍感に振り返る陸(日帝)。その左手には手ぬぐいが痛々しく巻かれているが、本人は気にしていない。
「陸兄さん……。現世の生活に慣れるまでは、寝言でも当時の陸軍暗号と万歳構文を唱えるのは厳禁です。……いいね?」
海が一ミリも目を笑わせずに愛銃(九九式短小銃)をガチャッと鳴らす。
「そうだよ陸兄さん! また国連さんが泡吹いて倒れちゃうからね!」
335
#カンヒュGL
ちびすけ📺️@🚥拡散希望
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#シェアハウス
空も羽を広げて念押しする。
「お、お父様……。寝言で当時のガチ暗号を呟いて弟たちにガチギレされる、思想強めの天然お父様……!! 闇が深すぎて、ご飯の前にまた私の尊さメーターが振り切れるぅぅ……!!」
床の毛布の中でようやく意識を取り戻したにゃぽんが、這いずりながらスマホで「思想強め・寝言暗号」とメモ帳に狂ったように打ち込み始めるのだった。
コメント
4件

1000♡にしたので続きを恵んでください

うん ガチ目に今までで一番よかったです。
お疲れさま! 第22話読んだわ〜。 もうね、陸兄さんの寝言がまさかのガチ暗号で、海と空が青ざめて一斉に止めに入る流れが最高だった(笑)。「その思想を現世に持ち込まないで!」って必死な弟たちと、とことん鈍感な天然父ちゃんの温度差に笑いが止まらんかった。にゃぽんのメモ帳芸も含めて、家族の賑やかさがぎゅっと詰まってて、読み終わった後にほっこりしたわ。続きも気になるから、ゆっくり書いてね🔥