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最新アニメのクライマックス回。怜也は、穂乃花の私有する「超感覚シアター」の特等席で、完全に意識を二次元へと飛ばしていました。彼の周りには、もはや「道具」としての役割を完璧にこなすことにしか快感を見出せなくなった6人が、息を殺して控えています。
「儀式」の強要
アニメのヒロインが主人公に告白する最高潮のシーン。怜也はポテトチップスを咀嚼する音すら立てさせず、画面を凝視していました。その時、ふと怜也が気だるそうに指をパチンと鳴らしました。
「……あー、集中力が切れてきた。お前ら、適当に『充電』させろ。画面の邪魔にならないように最短時間でな」
その言葉は、6人にとって**「神からの配給」**にも等しい命令でした。
「はい、怜也様。光栄ですわ(心美)」
「順番は……私が一番よ。幼なじみの特権(由奈)」
一列に並んだ美女たちが、交代で怜也の頬や唇に、まるで壊れ物を扱うように、しかし情熱を込めてキスをしていきます。
由奈が、独占欲を込めて首筋に。
茜が、甘えるように右の頬に。
心美が、気高く、しかし熱く額に。
絵美が、妖艶な微笑みと共に左の頬に。
未久が、アニメキャラの吐息を混ぜて耳元に。
そして最後、穂乃花が、国民的女優としてのすべてを捧げるようにして、怜也の唇を奪いました。
王の「鉄拳」
普通なら、世界中の男が発狂して死ぬような極上の状況。しかし、怜也の反応は、あまりにも非情で「クズ」そのものでした。
「――っ、うっせぇな!!」
ドゴォッ!!
怜也は、唇を離したばかりの穂乃花の腹部を、一切の容赦なく、足で蹴り飛ばしました。さらには、近くにいた心美と由奈を、邪魔だと言わんばかりに両手で殴り飛ばしました。
「痛っ……!? 怜也、様……?」
「あんた……、いきなり何よ……っ」
床に崩れ落ちる美女たち。怜也は彼女たちを見向きもせず、乱れた髪を乱暴にかき上げながら、モニターを指差して怒鳴り散らしました。
「おい!! お前らのせいで、今ヒロインがなんて言ったか聞き逃しただろうが! 唇が触れる感覚がノイズなんだよ! お前らみたいな『中古の現実(リアル)』が、僕と『純粋な二次元』の境界を汚すな!」
普通なら、ここで愛想を尽かされるはずです。しかし、殴られた彼女たちの瞳には、恐怖ではなく、さらに歪んだ「恍惚」が宿りました。
「……あぁ、今の怜也様の拳、最高に冷たくて素敵……。私が彼の鑑賞を邪魔した『汚れ』になったことを、ちゃんと罰してくれた……(心美)」
「ごめんね怜也きゅん……! あーし、もっと空気みたいに、感触すら残さない完璧な『道具』になれるように修行し直すね……っ!(茜)」
支配の完成:搾取される喜び
怜也は、倒れ込んで震えている神奈(荷物持ち兼・雑巾役)の背中を踏みつけ、リモコンを操作してアニメを巻き戻しました。
「未久、さっきのセリフ、お前が代わりに喋れ。あのアニメより可愛い声でな。由奈は、殴られた場所が赤くなって僕の視界を汚さないように、今すぐメイクで隠せ。穂乃花、お前は……さっさと立て。国民的女優が床を這いずってる姿なんて、僕のサボり空間に相応しくない」
「「「はい、喜んで……!」」」
殴られ、蹴られ、罵倒される。
それでも彼女たちは、怜也に利用されること、そして彼の「不快」の一部にさえなれることに幸せを感じていました。
怜也は再びソファに深く沈み込み、アニメの世界へと没入します。
「(……あー、ムカつくな。女ってのは、なんでこうも自分の存在を主張したがるんだ。……まぁ、殴ったら静かになったからいいけど)」
国民的女優も、お嬢様も、声優も、すべては彼の「不機嫌」一つで形を変える粘土に過ぎません。
長島怜也のクズ道は、もはや**「暴力」さえも「愛の搾取」に変換する**、恐怖の絶対王政へと昇華していたのでした。