六華の花が舞い落ちる。
ひらりひらりと手のひらに落ちて溶けて消えた。
手のひらには水になった六華。これだけ多くが待っていても同じ形のものは無いのだそうだ。
一つ一つが唯一無二でキラキラ輝く。
今を留めたい。
留めて閉じ込めたい。
永遠にこの景色を白銀を見ていたい。そう思うほどに私には美しく映った。
景色や季節が移り変わる美しさもあるだろう。
それを閉じ込めたいと思うほど欲しても手に入れてしまえばきっと、それまで。
手に入れたことに満足してしまうだろう。だから留めたくても止められない今のままでいいのだ。
その儚さが私を魅了しているのだろうから。
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