テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
わらぐつの中の神様
二
おばあちゃんがまだ「おみつさん」と呼ばれていた、若いころの話です。
当時、村では冬になると、みんなで内職にわらぐつを編んで、町へ売りに行っていました。
おみつさんは手が不器用で、編むのがとても遅い娘でした。
ほかの娘たちが、見栄えがよくて軽いわらぐつを何足も手早く編み上げる中で、おみつさんの編むわらぐつは、分厚くて重く、形も不格好でした。
「おみつのわらぐつは、不格好で売れやしないよ。」
みんなにそう言われて、おみつさんは落ち込みました。
しかし、おみつさんは「履く人が寒くないように、雪がしみ込まないように」と、一筋一筋、心を込めてきつく頑丈に編み続けたのです。
二段落 終わり
霜月リラ@低浮上
37
naf
25
引退時。くわしくは作品へ
20
コメント
1件
うん、すごく沁みた……。不格好で売れないって言われても、「履く人が寒くないように」って一筋一筋こめたおみつさんの気持ちが、じんわり胸にくるよ。見た目じゃない、そこにある真心がちゃんと神様みたいな温かさを宿してる気がした。続きも読みたいな🌙