どうもーへびまるですー
こんな朝から失礼します
そろそろお正月休みも終わってしまいますね
お待たせいたしました
nnvanです
女性攻めです
付き合ってないです
短いです
それではどうぞ
「ゔぁんしゃん!!」
「おぉ、ねねか」
「ヴァンしゃん!ずっと会えなくて、ねね、さみしかった!」
「そうか」
会えなくて、と言ってもたった3日だが、ねねにとっては“ずっと”らしい。
私の周りをぐるぐると回る姿に、やはり彼女は私を好いているのだな、と思う。
だからなんだ、と言われればそれでお終いではあるが。
「一旦大人しくしてくれないか?目が回りそうなんだが」
「わかったぁ」
ポケットから煙草の箱を取り出す。
いつも吸っている、お気に入りの銘柄。
「ヴァンしゃん、ねね、こないだの犯罪現場でヴァンしゃんのこと助けたでしょ?」
「ん?…あぁ、あの時はありがとな」
「ねねご褒美欲しい!」
「ご褒美ぃ…?」
予想外の言葉に、火をつけようとした手が止まる。
「なにが欲しいんだ?具体的には。車とかなら」
安いのでよければ買ってやれるが、なんて言葉は、ねねの一言でかき消された。
「キス」
「っキ、ス…かぁ……えぇ〜」
さて、どうしたものか。
確かに、あのときねねが頑張って助けてくれなければ、私は捕まっていただろう。
極力借りは作りたくないし、今ここでキスするのが得策なのか…?
「ヴァンしゃん?」
そこでふと思いついた私は、咥えていた煙草を手に取った。
不思議そうに小首を傾げた彼女の淡い唇にそれを挟む。
私がついさっきまで口にしていた、煙草。
「…へ?」
「どうだ、これは“キス”だろう?」
数秒、ポカンとしていたねねだが、漸く事の運びに気付いて顔を赤くする。
「でも!!“間接”キスじゃん!」
「おんなじ“キス”じゃあないか」
「たしかに…」
むむ、と眉根を寄せる様子を見せるねね。
口に咥えた煙草の似合わなさに苦笑していると、やがて口を開いた。
「でもこれだとねねだけキスしたことになっちゃうじゃん、キスって両方がするものだもん!」
それも一理ある、そう考えた私は次の行動へ移る。
「……なら、これで満足か?」
ねねの煙草をひったくり、再び私の口に戻した。
やっと吸えるな、なんて思いながら煙草に火をつけたその時。
「満足じゃ、ない」
今度はねねの手によって私の唇から煙草が離れていく。
もう一つの小さな手が項を掴んで引かれ、私は前のめりに倒れる形になった。
目の前に彼女の顔が迫る。
「……っん」
あ、キス。
そう気付いたときにはもう、ねねのペースに嵌められていた。
顔が熱い。
自分の心音がやたらと煩い。
このままではボスとしての威厳が危ぶまれる。
そう思った私は、今すぐ離して貰おうと相手の腕を掴んだ。
しかし、その腕の細さに躊躇する。
こんな腕で、体で、この闇の中を渡り歩いてきたのだろうか。
あぁ、いや、違う。
何をして貰おうと思ったんだっけ。
これから先も彼女は、こんな世界を渡っていくのか。
駄目だ、思考がまとまらない。
考えれば考えるほど、回路は混ざって別の方向に飛躍する。
「ヴァンしゃん?」
気づけば既に、ねねは私を下から見上げていた。
「腕、離さないの…?」
「…ぁ、あぁ、すまん」
手を開いて、何故ねねの腕を掴んでいたかを考える。
…そうだ、キス。
「すまんじゃねぇ、何をするんだ!」
「えぇ〜?同じ“キス”なんでしょ?」
ねねは私の口に煙草を戻しながら、得意げに笑って言う。
「今日はねねが一枚上手だったねぇ、ヴァンしゃん?」
以上です
少々短いかもしれないが許してくれ
作者は満足である
ま、あとがきとかはつぶやきにて。
こちらの方は、ここでお開きとしましょう。
それではまた!
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