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翌日。
昨夜の瑞樹の言葉が頭から離れず、柊吾は結局、一晩中一睡もできないまま朝を迎えていた。
ぼんやりとした頭で真理子の支度を手伝い、迎えに来た『おひさま』の送迎車に笑顔で乗り込んでいく母を見送る。手を振りながら見送った後、部屋に戻ると、しんと静まり返った室内が柊吾を包み込んだ。
「……はぁ……」
重い足取りで自室に入り、畳まれた布団の上に倒れ込む。
睡眠不足で身体は重く、瞼も熱い。少しだけでも寝ようと目を閉じた——その瞬間、耳の奥であの低い声が鮮明に蘇った。
『俺、柊吾さんとこうして話していると、すごく落ち着くんですよね』
耳元で囁かれているような錯覚に、跳ね起きてしまう。
(……ダメだ。全然眠れない……っ)
壁の向こうは静まり返っている。いつもなら聞こえるわずかな生活音すら一切ない。おそらく今日は日勤なのだろう。この時間なら瑞樹はもう仕事へ出かけているはずだ。
一人になった開放感と、瑞樹がいない寂しさ。そして、寝不足のせいで理性のタガが外れかけている頭。
一度「好き」だと自覚してしまった感情は、逃げ場のない熱となって柊吾の全身を突き動かしていた。
(あんなの……卑怯だ……っ)
毛布に顔を埋め、震える手で己の服に手を伸ばす。
目をつぶれば脳裏を支配するのは瑞樹のことばかりだ。ベランダで自分を見つめてくれた眼差し、手すりに預けられた大きな手、そしてあの穏やかで低い声。想像するだけで体が火照ってどうしようもなくなってしまう。
(あの大きな手で体を弄られたら、どんな感じだろう……? 彼はどんな風に人を抱くんだろう……?)
あの動画のワンシーンみたいに、瑞樹に激しく突き上げられたら自分は——。
「っ、……んん……は、ぁ……」
くちゅ、くちゅと先走りで濡れた先端を擦り、腰を跳ねさせる。みんなが汗水垂らして働いている時間帯なのに、こんなことをしている背徳感。いけないと思えば思うほど、溢れる快感と妄想の熱に身体が抗えない。
(黒瀬さん……黒瀬さんっ……!)
頭の中を埋め尽くす瑞樹の面影に必死にしがみつきながら、柊吾は限界まで速度を上げた。
「くろ、せ……さん……っ、黒瀬、さ……っ!」
絶頂の波が一気に押し寄せ、甘い声を漏らしながら全身を震わせ、そして——。
ピンポーン。
「……っ」
あと少し。もう少しで達することができそうなタイミングで玄関のチャイムが鳴り、柊吾は思わず舌打ちしたくなった。もういっそ、居留守を使ってしまおうか。大体、こんな状態ではあまり出たくはない。
しかし、自分が家にいることが分かっているのか、チャイムが鳴りやむ気配はない。仕方なく布団から這い出て、下肢に熱い欲求不満を抱えたまま、乱れた服を押し込むように整えて玄関のドアを開けると、そこに立っていたのは——。
さんちゃん
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コメント
1件
もうもうもう!!柊吾くんの自覚後の葛藤が生々しくて胸がぎゅってなったよ😭💕 あの「卑怯だ」ってセリフに全部詰まってる…! 妄想に溺れるシーン、エモすぎてこっちまでドキドキしちゃったんだけど!? しかも絶頂寸前でチャイムって…神様の悪戯かよ!(笑) 次、誰が来たのか気になって仕方ないよ〜〜! 続きが待ちきれないっ🌸