彩夢は今日も司と帰った。
「明日、確か卒業式だったよね。」
「え、あっうん。」
司の急な言葉に驚いてしまった。
司は1年から、頭もよくて、運動神経もあった。
けど、静かで、誰とも喋らなかった。休み時間だって、一人で本を読んでいる。
友達は多分いなかったんだろう…
私と司はちっちゃい頃から幼馴染で、家が近くて、帰り道も一緒。
司は、5年まで同じクラスでよく喋っていたが、6年から違うクラスになってしまった。
だから喋ることも少なくなってきた。
司は1年の頃、よく私の家に来て一緒に遊んだ。
下ネタもよく言っていた。
けど、6年から、司は変わってしまった。
下ネタも言わず、私と出会っても何も言わない。
なんでだろう。
私は何回もそう思った。
「あっ!」
と司の声がした。
私が振り向くと…