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🐱side
その夜。
俺はスマホを握ったままベッドに座っていた。
画面は暗い。
通知も来ていない。
ym(……来るなって言われたわけじゃない)
でも
”来たら責任取る”
その言葉がずっとあたまから離れなかった。
考えるより先に体が動いた。
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ふみくんの家の前。
インターホンを押す指が少し震える。
一度止めて。
それでも押した。
……数秒後。
ガチャ
ドアが開いた瞬間ふみくんと目が合う。
fm「……何しに来たの」
低い声。
驚きは、ない。
ym「話したくて」
嘘じゃない。
でも全部でもない。
fm「……今はだめ」
そう言われると思ってた。
でも。
ふみくんは少しだけ黙ってからドアを開けた。
fm「入って」
短い一言。
ドアが閉まる音。
それだけで空気が変わる。
fm「約束、覚えてるよね」
背中越しに言われる。
fm「外では距離をとる。俺を煽らない。」
ym「……覚えてる」
fm「じゃあなんで来たの」
少し考えてから答えた。
ym「距離、とられすぎて……怖くなった」
正直すぎたかもしれない。
ふみくんがゆっくり振り返る。
fm「怖い?」
ym「うん」
視線を逸らさず言った。
ym「怒られるより嫌われる方が…ずっと怖い」
沈黙。
ふみくんの表情が少しだけ崩れた。
fm「……俺はゆうまのこと嫌ってない」
一歩近づく。
fm「でも、守らないと壊れる」
距離が近い。
息がかかる。
fm「ゆうまがここに来たってことは」
低い声。
fm「その覚悟、あるってことでいい?」
心臓が跳ねる。
ym「……覚悟?」
fm「これ以上前みたいには戻れない」
俺は逃げなかった。
ym「……それでも、いい」
小さく、でもはっきり。
ふみくんは目を閉じて短く息を吐いた。
fm「……ほんとずるい」
そう言って俺の手首を掴む。
強くない。
でも離さない。
fm「俺が我慢してた意味、全部なくなるよ?」
ym「……それでも」
言葉が止まる。
ふみくんは俺の額に自分の額を軽く当てた。
お互いの唇が触れるか触れないかの距離。
fm「――今日は帰さない」
その声は怒りじゃない。
でも優しさだけでもなかった。
また無意識に喉が鳴る。
ym(……自分で来たんだ)
(逃げられないのも、当然だ)
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