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千姫が死んだ時のお葬式の話
竜胆「兄ちゃん!
千姫のこと何であの時手放したんだよ!?」
蘭「万事休す。
お手上げだよ、竜胆。」
竜胆「何で、、、何でだよ!?
兄ちゃん!
何で何にもしなかったんだよ!」
九井「おい、竜胆言いすぎた。
蘭だって、」
蘭「いいんだよ、ココ。
でもな、竜胆。
俺は心をこめて愛してると言った。
だけど千姫はもっと心をこめて、さようならと言ったんだ。」
竜胆「、、、!
ごめん、兄ちゃん。」
蘭「大丈夫だよ、竜胆。」
鶴蝶「蘭、これ千姫から預かっていた遺書だ。」
蘭「、、、!
わかった、ありがと。」
灰谷蘭様へ
蘭がこれを読んでいるということは、私はもうこの世界にはいないんでしょう。
それでも、悲しまないで。
どうか、泣かないで。
私を笑って送り出して下さい。
人生は長いようで短い。
歳をとって後悔しないために、蘭には人生を思いきり生きて欲しい。
思いきり私以外の人を愛して。
愛は、与える物であって、求める物ではないから。
愛は、与えることによって、その人は変わり、与えた人も変わる。
そして、竜胆を大切にし、いつも希望を持って。
どうか、絶望しないで。
人は、夢を失ったときに老いるから。
苦しいと思ったときは、苦しければ苦しいほど、喜びもまた大きいと考えて。
歓喜の歌にあるように、愛しい人よ、貴方の道を歩いて。
蘭の道を歩いて行って。
昔、本で読んだことがあるの。
とても苦労をした男の人が自分の死んだ後に、自分の歩いた道を神様と一緒に見て、「神様、貴方が一緒に私の人生という道を歩いて下さったのに、どうして、本当に私がっらい、苦しいと感じたい時には、私1人の足跡しかないんですか?」って神様に聞いたんだって。
そしたら神様は「お前が、本当につらい時、苦しい時、うずくまって歩けなくなったお前を私は背負って歩いたのだよ。」って言ったんだって。
だから蘭にはそんなことを言ってくれる女性と共に生きて欲しいの。
蘭の隣にいるのが、私じゃなくとも、蘭が笑って生きてくれたら、それが私の幸せなの。
でも、記念日には私のこと思い出して欲しいなって、思ったり。
わがままでごめんね。
それでも、蘭は私のこと忘れて生きて。
千姫より。
蘭「我が命の 全けむかぎり 忘れめや いや日に異には 想ひ益すても。」