テラーノベル
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涼ちゃんは慣れた手つきでドアの鍵を開け、「どうぞ~」
と、2人を迎え入れた。
リビングに入って荷物を置くと、すぐに元貴が少し真剣な顔で尋ねる。
「涼ちゃん、栄養不足って……ご飯、ちゃんと食べてないの?」
涼ちゃんはドアのほうを向いたまま、か細い声で答える。
「うん……最近、あんまり食べれてないかも…」
それを聞いた若井も、心配そうに声をかけた。
「食べないとダメでしょ。本当に。」
すると涼ちゃんは、ちょっとバツが悪そうに唇を尖らせ、ぽつりと返す。
「でも……時間ないんだもん」
元貴がふっとため息をつきつつも優しい目で涼ちゃんを見つめ、
若井は「なら今日は、俺らが作るから一緒に食べよ!」と明るく提案した。
その空気に、涼ちゃんも少しだけ照れくさそうに笑うのだった。
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