◇◇◇◇◇
「ユメ!王城が見えて来たぞ!」
「ありがとう!ミラ様はまだ起きないな。」
バサー、バサバサ!王城の屋上に到着!
「カグヤ様!お疲れ様でした。
僕の肩で休んでください。」
「おー、さんきゅ!そうさせてもらうわ!」
「みんな!隠密解除していいよ!」
「「「「承知!!♡☆」」」」
ミラ様をおぶったまま、みんなで王城に入ると、そこには1人の侍女が待機していた。
「皆さま、お疲れ様でございました。
お早いお帰りでした。
早速ですが、案内いたしますので、ついて来ていただけますか?
皇王様より、ご帰還したら最優先でお会いするとのことでしたので、第一応接室に向かいます。
よろしくお願いします。」
「ありがとうございます。
僕たちも急ぎお伝えしなければいけない事がありますので、助かります。」
早足で第一応接室に向かいます。
「こちらでお待ちください!
ただいま、皇王様、エメ様、ルーカス様、ジャック様をお呼びします!失礼します!」
少し待っていると、最初にエメ様が入って来てくれた。早いね。心配やったんやろね。
「すごく早かったわね。あ、ミラ様!
まあ、事情は揃ってから聞くわね。
とにかく、無事で良かったわ。
ユメさん!ミラ様はそちらのソファに寝かせて!」
続いて、間もなく、ジャックさん、ルーカスさん、皇王様が一緒に入って来た。
みなさん、早い。
こちらも、相当心配してたんやろな。
「ユメ、みんな、無事で良かったわ。
ミラを連れて来てくれたのね。
ほんとにありがとう!
ミラは寝てるの?」
「あ、すいません、気絶しているだけです。
もう起こしても大丈夫と思いますので、起こして一緒に聞いていただいた方がいいと思います。
エマ!起こしてくれる?」
「ミラ様!!起きてください!!ミラ様!」
「……。あ、エマ〜!!うわーん!」
また、エマに抱きついて、泣き出した。
その光景に皇王様他、事情を知らない人はキョトンとしている。
それから、ミラ様が周りの光景が違うのを確認して、状況を把握!
「あ、皇王様!!
ここは、王城ですか??」
「そうですよ。おかえり。」
「失礼しました。今回は……。ありがとうございます。」
「それじゃ、お集まりいただいたので、早速調査報告します!
ミラ様も聞いてください。
まず、こちらをご覧ください。」
盗ってきたリストを皇王様に手渡す。
「これは!」
「はい、そうです。クーデターに加担している領主たちのリストです。
恐らく、首謀者はイースタウンの悪代官とウェスタウンの悪代官ではないかと思います。
エマの襲撃を指示したのは、イースタウンの悪代官であることはその配下のものと話しているのを聞きましたので、間違いありません!
エマの襲撃、逃亡が王都に知らされてないことからも、ウェスタウンの悪代官も当時から参画していたと考えると辻褄が合います。
そのあたりは、ミラ様がよくご存知かと思いますが、誤解ないよう言っておきますが、ミラ様を発見した場所は、イースタウンの牢獄の最上階で、監禁されていました。
ミラ様は、約1ヶ月前、エマの襲撃に反対したことで、監禁されたそうです。
付け加えると、悪代官は、ミラ様に対して、何の尊重もなく、クーデター後に皇王様にならせる代わりに、実権を取る算段を企てていたと思われます。」
「グググッ!あいつら!勘違いしやがって!
ジャック!軍を準備しろ!今すぐにだ!全員まとめて叩き切ってやる!ジャック!!」
うわー、瞬間激オコ!怖い!皇王様怒髪天!
怒らせるとやばい人やった!
「はっ!承知致しました!」
「待って!皇王様!ちょっと待ってください!
せっかく、ユメさんたちが、被害を最小限になるよう調査してくれたのに、今、内戦になれば、国民の被害は甚大、国が持ちません!」
「エメ様!ありがとうございます。
皇王様!許せないお気持ちはわかりますが、ここは丞相の私にお任せいただけませんか?
ここには証拠が揃っているので、あとは戦などせずとも、どうにでも出来ます。
皇王様の意に沿うよう、始末させていただきます!
また、命に逆らい、進言した上は、その後に、私の首など切っていただいて構いません。
なにとぞ、よしなにお計らいくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。」
「エメ!ルーカス!……進言ありがとう!
ユメ!黒の軍団!今回の調査ご苦労様でした。本当に感謝します。後ほど、報償を与えます。エマも大役ありがとうね。
また、冷静さを欠いてしまって申し訳ない。
今回の件については、ルーカスに任せることとし、全権限を委譲することとする!
ルーカス!頼んだぞ!」
「はっ!承知致しました!」
ルーカスさん、すげー!
男やわー!尊敬する。手伝える事があったら、協力しよう。
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