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番外編42『夏だ!海だ!祭りだ!合宿だ!?』前編
※めっちゃ季節外れだけど、許してね
去年の夏合宿のを参考にしてます。
夏真っ只中。執事たちは恒例の夏合宿に向かうことに。
『今年もこの季節が来たのね…。』
『えぇ。主様にも同行して頂きます。夏の休みを是非楽しんで下さいね。』
『そうね…夏は特に仕事もないし…みんなとゆっくりするのもいいわね。』
『はい。いつもと同様に訓練キャンプに向かいます。ちょうどタイミングがいいのかお祭りもあるのでぜひ楽しみましょう。昼には海にも入れますよ。』
『ふふ、楽しみね。早く明日にならないかしら。』
その日の夜――。執事達の食堂。
『聞いたか、明日から合宿だそうだ。』
『そうっすね。毎年恒例っすから。訓練キャンプでのキツイ訓練…。』
『サボるなよ、アモン。ラムリ。』
『分かってるっすよ〜。』
『でも嫌な事ばかりじゃないぞ。主様の水着姿と浴衣姿が見れるんだ。』
『まぁ前も行ったっすけどね海と祭りは。』
『そーだよ、その時に水着姿と浴衣姿だって見れるし。』
※本編参照
『何言ってんだお前ら。フルーレが同じ服を主様達に着せるわけないだろ?』
『まさか…っ。』
『ふふっ。もちろん新しく水着も浴衣も作ってます!』
『新しいのが見れるってことっすね?』
『あぁ、ちなみに麻里衣はまた胸が大きくなったから新しいのを作らざるを得なかったらしいぞ。』
『ハナマルさん?(圧)』
『全く…楽しいことを考えるのはいいがその前に訓練だからな。明日詳しい指導係と訓練生を話すが……。』
翌日。訓練キャンプ。庭。
『皆さん揃ってますね。ではまず指導係と訓練生を発表します。』
『はい。』
ハウレスから発表されたペアはこうだ。
指導係 ハウレス 訓練生 ロノ
指導係 ナック 訓練生 ラムリ
指導係 ボスキ 訓練生 アモン
指導係 ハナマル 訓練生 フルーレ
指導係 フェネス 訓練生 テディ
指導係 ルカス 訓練生 ベレン
指導係 ベリアン&ミヤジ 訓練生 シロ
指導係 バスティン&ラト 訓練生 ユーハン
『主様お2人には我々が交代で着くことになります。』
『なるほど…。』
『みんな頑張ってね!お姉ちゃん、後でみんなに差し入れ持っていこ?』
『えぇ。そうね。何がいいかしら…。』
『やっぱりここは……。』
『『はちみつレモン!』』
『揃ったー!』
『は、はしゃぎ過ぎよ…っ。』
百合菜に抱き着かれながらキッチンに向かう。
そして、訓練が始まった。みんなそれぞれ違う訓練で内容も異なるようだ。
キッチンにて…。
『みんな無理してないかなぁ…。』
『私達に出来ることはみんなを励ますことよ。差し入れを持ってったり応援する、小さな積み重ねでみんなを元気づけましょ。』
『うん!』
『はちみつレモンこんな感じでいいかしら…。最後に塩を振って…。』
『なんでお塩?』
『汗をかいて失った塩分を塩で補うのよ。ミネラルと塩に含まれるマグネシウムで脱水症状を抑えられるし、レモンに含まれるクエン酸は――。』
『お姉ちゃん栄養士か何かなの?』
はちみつレモンを持ち、みんなの所へ向かう。
『はぁ、はぁ……っ。』
『どうした、ロノ。かかってこい。』
『っ、くそ…っ。』
『天使は待ってくれない。お前が疲れていても襲ってくるぞ。』
ガキンッ!
『く……っ!』
『ロノ、ハウレス、差し入れよ。』
『あ、主様…。』
『ありがとうございます。はちみつレモンですか?』
『えぇ。良かったら食べて。』
『っ、主様、すみません、俺、走り込み行ってきます!』
『え、ロノ……!』
『すみません、主様。ロノに厳しくしすぎたかもしれません。』
『ハウレスはロノにどんな訓練を?』
『あいつには『自分の弱さを思い知る』という訓練をしてます。ロノはバスティンと模擬戦をするのですが挑発に乗って周りが見えなくなって攻撃が一直線になることがあって、守りが薄れてる傾向があるんです。主様と一緒にいた時、守れなければ意味がありませんから。だから少しきつい言い方を……。』
『……。』
(ハウレスの訓練のやり方に口を出すつもりも、ロノに情けをかけるつもりもない。だけど、この訓練キャンプ自体、私達を守る為にやっていること。だから私もなにか協力したい。)
『…くそっ。主様のこと傷付けたよな、俺。せっかく……作ってくれたのに。』
(でも、こんな弱い俺…主様の傍にいたら…っ。)
一方その頃――。
『あっ!』
『また私の勝ちですね。ラムリ。』
『っ、意味わかんないなんで目隠ししてんのに見える訳?』
『音を細かく聞き分けるのですよ。音をよく聞いて神経を研ぎ澄ますのです。』
『目隠ししてる状態でどうやって…。』
『言い訳してる暇があるなら次に行きますよ。』
『っ…。わかったよ…っ!』
僕は剣を構える。
(ラムリ達は今都合が悪そう…ここに置いておこう。)
私は2人の近くにはちみつレモンの入ったカゴを置いた。
数分後――。
『少し休憩にしましょう。おや、あれは…』
『主様からの差し入れかな?はちみつレモンだ!』
『きっと訓練してるのを見かけて置いてってくれたのですね。』
『……。』
(僕はもうあんなこと起こしたくない。
目の前で…主様を失ったあの苦しみを…っ。
その為にももっと強くならないと…っ。)
『……。』
(ラムリの訓練は『ずる賢いやり方に対応する力』を身につけて貰います。あの時のような失態は許されません。自分が目隠しをされていても、相手が目隠しをしていないというずる賢い作戦でも勝てる方法を。貴方には身につけて貰います。)
一方他のペアは――。
『……。』
(フルーレ、お前には酷だが力の差を思い知らせてやらないとな。)
『あっ…!』
フルーレの武器を弾き、フルーレの喉元に剣を向ける。
『俺の勝ちだな、フルーレ。』
『っ……。すみません、ハナマルさん。
俺、自主練してきます!またここに戻ってきますから!』
フルーレは走り出す。
『…ハナマル。』
『あ、主様。少し酷かもしれないが、フルーレの訓練は『自分の弱さを思い知らせること』だ。あいつは自分に見合った訓練をしないと意味がない。だがあいつは強くなることに執着し過ぎて自分の身体に見合わないトレーニングをしてるんだ。だから、まずは自分の今の弱さを思い知らせることが必要なんだ。』
ロノ、ラムリ、フルーレ…。
ハウレス、ナック、ハナマル…。
指導係と訓練生の入り乱れる心の葛藤。
強くしたいという気持ちと…。
強くなりたいという気持ちと…。
もう1つの気持ちに心が支配される。
私達主ができることは……。
執事のその心に寄り添うことだ。
次回
『指導係の心の葛藤』に続く……。