莉犬くんの恋第二話です。
下手です。
「は〜い、今日はみんなが楽しみにしていた席替えですよ〜(^o^)」
担任の犬八先生がニコニコしながら言う。すると、教室がざわざわと賑やかになる。
「やったー!やっとこの席から抜け出せるー!」
莉犬は手を上にやり喜ぶ。莉犬の席は教卓の眼の前でいつでも先生の視界に入るという最悪な席だったからだ。
「ではりけんくんから引いていってくださいね〜」
一番前の端が席のりけんに向けて先生は指示を出す。するとりけんは「おっけーでーす」と自分の席を立って教卓の方へ向かった。
数分後、自分の番が来たので莉犬はくじ引きへ手を伸ばした。
「絶対後ろの席が良い!!!」
そう願ってくじを引いた結果、莉犬の席は一番うしろの真ん中だった。
可もなく不可もない席だったので莉犬は「まだマシな席だ」と思って最後の人が引き終わるのを待った。
「じゃあ席を動かしてくださーい」
先生が言うと、更に教室が賑わう。
「え!?私のとなりりねこくん!?神!!!」「お前席となり?やった」「となりさとみくんじゃないの超ショックー!!」そんなクラスメイトの声が聞こえてくる。
「あのっ、莉犬くんですか?」
唐突に肩を誰かにトントンと叩かれ、その方向を振り向く。そこには可愛いポニーテールの女の子がいた。
「私、相澤萌音っていいます!これから2ヶ月くらいよろしくね!」
萌音と名乗った少女は、莉犬に向かって右手を差し出した。
「萌音ちゃんって言うんだ!いい名前だね!よろしく!!ところでオレの名前、なんで知ってるの?」
莉犬は萌音が差し出した右手を握り返す。
「莉犬くん有名だよ?ファンも結構いるし!」
「え、そうだったの!?知らなかった、、、」
莉犬は自分にファンがいるとは全く知らなかったので驚く。
(そうだ、反対の席誰だろ)
莉犬は萌音と反対の方向を向いた。
「「って、またお前かよ!?」」
隣の席はさとみだった。
さとみも莉犬がとなりとは思ってなかったらしく、思わず二人そろってハモってしまう。
「さとみくんと席近いのもーいいんだけどーw」
「それは俺のセリフ!!まじで莉犬が席近いの何回目ww?」
二人が笑いながら話していると、
「え、さとみくん!?」
萌音が驚いた声でさとみに話しかけた。
「そうだけど?」
さとみがきょとんとした顔で言う。
「私、相澤萌音です!よろしくお願いします!いやーびっくりだなー、学校で一番人気のあるさとみくんと近い席になるなんて!!やっぱイケメン、、、」
萌音はぶつぶつと呟きながらも、さとみに向かって自己紹介をする。
「よろしく〜」
さとみはにこにこと挨拶を返した。
10時間後、莉犬は自分の部屋でのんびりと漫画を読んでいた。
(萌音ちゃん、、、結構可愛かったなあ、、、)
莉犬は萌音の太陽のように眩しい笑顔を思い浮かべる。
(って、何言ってんのオレ!?)
自分がさっき心のなかで言った自分の言葉に恥ずかしくなり顔を横にブンブンとふる。
(、、、そういや明日も生徒会の会議があるんだった。明日は忘れないようにしないと)
莉犬は自分をごまかすように生徒会の会議があることを思い出した。
「ふわぁ」
そこで口から大きなあくびがでた。
(そろそろ寝よっと)
莉犬は部屋の中にある時計を見る。いつの間にか11時半だ。
自分が座っていたソファから立ち上がり、ベッドに入る。
莉犬は「明日もいいことあるかな」と思い、眠りについたのだった。
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