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気まずい数日間

あの会話から三日が経った。

スニフは相変わらず朝食の時間になると現れるのだが、ムーミンと目を合わせることがない。いつもなら「おはよう!今日は何して遊ぶ?」と元気よく話しかけてくるのに、今は小さく「おはよ…」と呟くだけ。

ムーミンも困っていた。

「やっぱり、あんなこと教えるべきじゃなかったのかな…」

そう思いながらも、どう声をかけていいかわからない。

四日目の午後、ついにムーミンは我慢できなくなった。

「スニフ」

「ひゃっ!?」

声をかけただけで飛び上がるスニフを見て、ムーミンの心は重くなる。

「その…もしかして、僕が変なこと教えちゃったから…」

「べ、別に変じゃないよ!ちゃんと大人の話だったし!」

スニフの耳がまた真っ赤になっている。首筋まで赤いのを見て、ムーミンは少しほっとした。怒ってるわけじゃないのだ。

「そっか。でも、なんか最近話しかけてくれないから…」

「だって…」

スニフがもじもじしながら続ける。

「だって急に、ムーミンがすごく大人に見えちゃって…なんか恥ずかしくなっちゃったんだもん」

その言葉に、ムーミンは思わず微笑んだ。やっぱりスニフは可愛い。

「僕だって君と同じ年だよ。そんなに大人じゃないって」

「本当?」

「本当」

それから二人は、いつものように午後のお散歩に出かけた。スニフの歩き方は、まだほんの少しだけぎこちなかったけれど。


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