この作品はいかがでしたか?
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歪んだ愛を /shkn
※恋愛要素有
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shside
早まる鼓動と冷や汗を抱え、
息を殺して向かうのは、
放課後の校舎裏。
それはドラマにでてくるような、
ロマンチックな場所の1つ。
俺は今日も、愛しい彼を眺めに。_
_愛しい彼と、知らない誰かの恋物語を、
見届けるために_。
____________
knside
…ああ、まただ。
夕日が差し込む、
放課後の校舎裏。
今までこの場所に
何回呼び出されたのだろう。
kn「流石に嫌になるな…w」
今日も適当に終わらせよう、
そう思っていた矢先。
。「ごめんっ!!、待った…よね?、」
「今日日直だったからさ、
遅れちゃった、w」
…はいはい、そんなことどーでもいいよ。
心の中では既に呆れていて、
今にも帰りたい気分だ。
今日もさっさと振って、
早く彼に会いたいのに。
…でも、そんな訳にもいかないよな。
そう思い、いつものように
爽やかな笑みを浮かべて返事をする。
kn「w全然大丈夫だよ、…それで?」
「伝えたいことっ…て何?w」
。「よかった…、w」
「それでっ、え、えと…あの、ッ……」
俺の目の前にいる奴。
俯いて、顔を赤らめて、
スカートをぎゅっと掴んでいる。
…でも、少し白々しい。
そんなこと演じたって、
俺の彼女には叶わないんだよ。
それを分かっててやってんのかな。
だんだんと俺の心には、
怒りという文字が渦巻いていく。
でも、綺麗に断ってあげれば、
相手も楽かな、なんて。
kn「…、?どしたのw」
「もしかして俺の事……」
。「っ、……」
この反応…当たり、ってとこかな
kn「…言ってみないとわかんないよ?w」
できるだけ優しい口調で、
精一杯好青年を演じる。
。「ッあ、あの、私っっ」
「…kn君のことがッ…好きっ…で…っ、」
ほら、思ってた通りだった。
kn「wそっか、ありがとね。」
。「付き合って…..くれませんかっ…?」
kn「…w、ごめんね、
…俺、好きな人いるんだ」
そう言うと、彼女は感傷的な目をした。
。「っそう…ッ、なんですね…..、グスッ」
俺を見上げては、嗚咽を漏らす
だる…..
kn「ごめん、…でも、泣かないで」
「君の可愛い顔が
台無しになっちゃうから……、」
謝罪の言葉を述べたあと、
優しく彼女の頭に手を置く。
。「ッ〜…!!、…ごめん、なさ…い……、」
「、でも…」
「kn君が好きになるような人だもんね、ッ」
「きっと私なんかよりずっと可愛い……、」
…w、よくわかってんじゃん。
kn「w、そんなことないって言ったら」
「嘘になっちゃうけどね、」
それが男だ、なんて言ったら、
どんな顔をするのだろう。
。「…ねぇ、付き合ってくれなくても
いいから、さ、」
「最後に、
キスだけでもしてくれないかなっ…」
涙目で語りかけられる。
その瞬間、動揺を隠せなくなる。
…えッ?、………そりゃ、いい訳…
っでも、断わ…ったら……、
kn「、いいよ…?w」
自然と言葉がでてしまう。
肯定で返してしまう。
そして______
____________
shside
ほら、また始まった。
名前も知らない、どこかの誰か。
knは、文武両道で、顔も整っている。
いつもストレートの黒髪をなびかせては、
優しい笑顔で微笑む。
その姿に誰もが惚れ込む。そんな奴。
_彼が相手の頭を軽く撫でている。
それだけでも嫌気が差してしまう俺は、
嫉妬してしまう俺は、
わがままなのでしょうか。
『。「_キスだけ、__、くれな_ッ?w」』
『kn「いいよ…?w」』
、…え?待って待って待って待って
今この人なんて言ったっ…?
そう考える間もなく。
彼と彼女の唇は重なった。
sh「っは……ッ?」
嘘…だよな。…、ッッ
「ッ……」
今すぐにでも逃げ出したくてたまらない。
俺の中で、強く渦巻く怒りと嫉妬心。
なんで許した?
俺がいるのに?
俺なんて要らなかった?
そいつの方がよかった?
俺の事嫌い?
なんできすしたの?
俺のことなんて…っ
sh「…ぁ、ぐ…..ッ」
できる限り彼に聞こえないように、
遠くにいる彼に聞こえないように。
声を殺して、液体を零す。
ひどい……、
『。「…またねっ」』
『kn「、うん」』
そして互いに手を振りながら
別れを告げている。
ふと彼が振り向く。
kn「っ…!?」
sh「…、ッ」
少し驚いた後
どこか悲しい顔をして、
寂しそうな顔をして、俺に近づく。
sh「ッや、やだっ…、こない、で…ッ」
kn「…ッ、まって…っ、ッ…」
「ねぇ…ッ、」
sh「…おれ、こんなにもすきなのに、ッ」
「knのことっ…、
世界でいちばん大事なのに…ッ」
kn「ごめん…ッ、俺、断れなかったッ…」
彼も泣いているのだろうか。
俺以外に、
彼のこんな姿を知る奴はいない。きっと。
kn「shのことが
どうでもいい訳じゃなかったッ…」
「俺だってすきなのにッ、
だいすきなのに…ッ」
咄嗟に吐き出される愛の言葉。
あんなシーンを見た後じゃ、
それも軽薄に見えてしまう。
sh「…うそつけ。」
kn「ッッ…!!」
sh「knが…、
他の奴に告られることなんて、」
「断ってくれることだって、」
「解ってたはずだったのに……ッ」
傷つかない覚悟をして、
見に行ったのに。
「たかがキスくらいで?」
「こんなに嫌になっちゃって、」
「馬鹿だよなぁ、w…情けねぇよな、俺」
振り返り、
自身を笑いながら、そう口にだす。
俺より少し背の高い彼の、
群青色の目を見る。
kn「ッ…、ごめっ、なさ…ぁ゛ッ…」
涙をぽろぽろと零し、俯いている。
そんな顔さえ綺麗で、
愛しくて仕方がなくて。
sh「じゃあ…、
俺の事が好きって証拠、ある?」
それは意地悪で、
メンヘラ極まりない発言。
…かっこ悪、w
でも、彼の言葉を信じたくても、
どうしてもできなかった。
またあの出来事がフラッシュバックする。
sh「っ……、ごめんな、
こんな駄目な奴で。」
「でもっ…」
kn「っ」
その瞬間、彼の体温で包まれる。
何が起こったのかわからなくて、
sh「っへ…?」
と情けない声を出す。
kn「すき…ッ、っだいすき…ぃ…ッ」
「こんな奴ッ…“で、ッ
shの、ッこと…考えられなくてっ…」
「ごめんなさいッ…、」
ああ、俺は今、
彼に抱きしめられてるんだ。
sh「ッ…..」
それが分かったから、
俺もこうやって、力いっぱい抱き返す。
sh「…ッ、俺もっ…」
「……あいしてるッ…、w」
何回も、あのシーンが頭に浮かぶ。
胸が苦しくて、
彼のことを信じきれなくなる。
…でも、彼から感じる愛情に、
浸っていたい。
嘘でもいいから、溺れていたい。
そんなことを考えてしまう俺はやっぱり、
彼の事を愛してしまっているんだ。
kn「ね…、shが嫌だった分だけさ、」
「おれ…何でもするから。」
sh「…、ほんとに、?w」
「w…じゃあ今夜、」
““俺の下で鳴いてくれるっ…?””
kn「、もちろん…w」
end.
コメント
6件
こういうのガチで大好き…
knさんが優しさ故に断ることが出来ないのを知ってても傷付いて、自傷的な考え方をしてるshかわいい でも受け攻め逆なの尊いぃ…